国語の学習において、語彙力の向上は重要な要素の一つです。特に類義語を正確に理解し、使い分ける力は、中学受験において大きな強みとなります。しかし、ただ単に類義語を覚えるだけでは実践的な力は身につきません。日常生活の中で類義語を自然にアウトプットし、確実に身につける方法をご紹介します。具体的な例を交えながら、自然と自立して楽しく身につく学習法の一つをお伝えしますので、参考にしていただければ幸いです。
牛丼屋チェーン店名を3つ言おう!
牛丼屋の名称を類義語としてインプットしている子どもは多いです。
言えたら初級、正式に漢字も含めてで書けたら上級です。
実生活で注意力があるかどうかがわかります。
【問題】日本の3大牛丼チェーンといえば?
牛丼屋の名称を類義語としてインプットしている方は老若男女問わず多いです。
言えたら初級、正式に漢字も含めてで書けたら上級です。
注意力があるかがわかります。
下線が引かれたところに注目するように導いてもらえれば幸いです。
【答え】
2023年度の店舗数を調べてみました。日本ソフト販売株式会社HPより
①すき家…1941店舗
郊外型にも店舗が多く、家族連れにも人気ですね。
②吉野家…1,197店舗
すべての食材を牛丼に合う最適な素材に仕上げています。
③松屋…1,003店舗
券売機で食券を購入するスタイルなので、1人でもお店に入りやすいのもポイント。
知識定着のために掘り下げます!
下のロゴをよく見てください。「吉」が「土」と「口」になっています!
既に知っていればしっかりと漢字の認識ができています。
今回、気づいたら、注意力・観察力がはぐくめた。発見できたと思えればいいですね!
・47都道府県すべてに店舗があるのがすき家と吉野家
主に小学4年生に都道府県名を漢字で書けずに苦労している子どもにちょっと一言添えてあげます。
・吉野家とすき家は「家」、松屋は「屋」と漢字が違います。
個人的には前者は身内に近いイメージ、後者は外に開かれたイメージを抱きます。
・松屋は「牛丼」ではなく「牛めし」といいます。
「なか卯」も有名ですね。「4大牛丼」とされ、すき家と同じゼンショーグループです。
将来的には企業理念や財務諸表等に興味を持つ小中学生がクラスに何人かいる時代が近いうちにくるのではないかと思い紹介します。
今回のクイズの背景
類義語について、熟語や品詞で覚えることに焦点がおかれがちなので、語彙を増やすという行動を私なりの解釈で以下をまとめたものです。身近な例として、「牛丼」として紹介しました。興味がある方は引き続きご覧ください。
1.類義語の重要性
類義語とは、意味が似ている言葉のことを指します。例えば、「早い」と「速い」や「見る」と「観る」などが該当します。これらの言葉を正確に使い分けることで、お子様の表現力や理解力が飛躍的に向上します。中学受験では、こうした語彙の使い分けが問われる問題も多いため、日常生活での意識的な練習が欠かせません。
2.日常生活に取り入れる方法
・家庭での会話
日常会話の中で類義語を意識して使うことが最も効果的です。例えば、夕食の時間に「今日はご飯が早くできたね。でも、宿題はまだ速く終わらないね」といった具合に、自然な会話の中で類義語を使い分けることを意識します。これにより、子どもは自然と類義語の使い方を学びます。
・本や新聞を読む
読書は語彙力を高める絶好の機会です。本を読む際に、類義語が出てきたらその場で意味の違いや使い方について話し合うのも良いでしょう。また、読んだ本の内容について親子で話すことで、類義語の理解が深まります。難しい言葉の言い換えでも十分に効果があります。
・ゲーム感覚で学ぶ
例えば、「類義語探しゲーム」を家庭で行うことができます。子どもにある単語を提示し、それに対する類義語を挙げてもらいます。正解したらポイントを与え、累計ポイントでご褒美!など、楽しみながら学ぶ方法を取り入れましょう。
魚といったら10種類すぐ頭に思い浮かべられる。動詞と言ったらすぐ10個言える。という感じです。文章読解や、記述問題の解答作成時に役立ちます。
3.効果的なアウトプット方法
・書く
類義語を使った短文を毎日(あるいは一定期間)書く習慣をつけるのも効果的です。
例えば、
「今日の出来事を3つの類義語を使って書く」という課題を設定します。これにより、子どもは実際に使いながら理解を深めることができます。「充実」とは、内容が満ち足りていて豊かなこと、力が豊かに備わっていること、を指しています。充実の意味は、「盛りだくさん」、「完璧」という類義後があります。そのままでなくても以下のように言い換えて書いてあればよいと思います。
「今日の外出は非常に充実した一日でした。まず、朝早く起きて、友達と一緒に公園でランニングをしました。走る前の友達との会話は1日の始まりとして有意義で、健康にも良いと感じました。その後、2人で図書館に行って勉強をしました。静かな環境で集中して学ぶ時間はお互いにとても価値があるものでした。」
要は、同じ言葉を使わないということです。(子どものレベルによって書き方は変わってきますので、何回かやってみるとよいと思います。)
・話す(スピーチ)
家庭でのミニ発表会を開くのも一つの方法です。一方的に話すことです。発表会ならば、お子様が最近学んだ類義語について説明し、具体的な例文を挙げて発表する場を設けます。親が聴衆となり、フィードバックを行うことで、自信を持って類義語を使えるようになります。
・会話する
話すのがちょっとハードルが高いという場合は、類義語を使った「しりとり」も効果的です。通常のしりとりではなく、出てきた言葉の類義語を使ってしりとりを続けます。同音異義語、同訓異字語等にも応用でき、ハウスルールを作ると意外と盛り上がります。楽しくゲーム感覚で語彙力を強化することができます。
4.効率的な学習環境の整備
・辞書の活用
辞書は語彙力向上の強力なツールです。家庭に置いておき、わからない単語や類義語が出てきたらすぐに調べる習慣をつけましょう。特に、類義語辞典を活用することで、意味の違いや使い方を詳しく学ぶことができます。電子辞書やWeb検索もありですが正しい情報かどうかのリテラシーもつけましょう。
・学習の記録
学習の成果を視覚的に記録することで、モチベーションを高めることができます。例えば、類義語を使った短文を書いたり、ゲームで得たポイントを表にまとめるなど、成果を見える形にする工夫をしましょう。塾によっては記録帳を使っているところもあります。効果的に使っているかどうかは当たり外れがあります。中途半端にしないために親が見るか、第三者に定期的に託すか、一切やらない方がいいでしょう。
・ 学習計画の立て方
無理のない学習計画を立てることも重要です。毎日少しずつ継続することで、無理なく語彙力を高めることができます。例えば、週に1回は類義語を学ぶ日を設け、その日に集中的に学習するなど、計画的に取り組むことをおすすめします。塾に通っている場合は漢字練習のカリキュラムに入っていますので、単元があれば、しっかり取り組みましょう!
5.まとめ
類義語の習得は、中学受験において非常に重要な要素です。日常生活の中で意識的にアウトプットすることで、子どもは自然に語彙力を向上させることができます。家庭でできる簡単な方法を取り入れ、楽しみながら学習を進めていきましょう。
保護者や第三者が日常生活の中でサポートすることで、子どもの語彙力は飛躍的に向上します。
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