水回りの清掃やカビ取りをした経験がある子どもは視覚的にわかると思いますが、そもそもカビって何?という疑問が湧いてきたらどう答えたり調べさせるでしょうか。前半は代表的な4つのカビについてクイズにしてみました。後半は中学入試の知識として知っておいてほしいことを書いてあります。国語だけでなく、理科・社会に関連づけすると知識が定着しやすいと思い、紹介しています。
カビとは?
カビは酵母、キノコを含めて真菌と呼ばれる「微生物」の一群であり、糸状の菌糸先端から栄養や水分を吸収しながら、伸びていきます。「菌糸」と、「胞子」から成り立っており、カビの色は、ほとんどが胞子の色です。
国語としてカビとはどのようなものかと答える場合は40字以内とすると、以下のようになります。
「カビとは、普段は目に見えない小さな菌糸や胞子からなる微生物が集合したもの。」
のように簡単に紹介できるといいですね。「可視化できるもの」という表現で書き終えるを子どもは素晴らしいですね。ここでは何も文章がないので、元の文章があればカビとは何かという説明は文脈から読み取り肉付けはより上手に解答できるでしょう。
【問題】エアコン清掃で内部に付着したときに見られるカビの種類は?
(1)赤カビ
(2)青カビ
(3)白カビ
(4)黒カビ
赤カビは、植物病原菌の一種で、植物を枯らしたり腐敗させたりする作用を持っています。
特に野菜や果物に発生しやすく、古くなったパンやご飯にも見られることがあります。
人間や動物にも有毒な「マイコトキシン」というカビ毒を産生します。
このため、赤カビが発生した食品は絶対に食べずに廃棄しましょう!
青カビは、パンや果物などの食品に最初に発生することが多いカビです。
青カビの中には、抗生物質のペニシリンを作り出すものもあります。
ペニシリンは、細菌感染症の治療に使われる重要な薬です。
また、チーズの熟成にも使われており、ロックフォールやゴルゴンゾーラは有名ですね。
白カビは、建材や食品などのいたるところに発生します。
カマンベールチーズやブリーチーズの表面に見られる白いカビもこの一種です。
これらのカビは食べても安全ですが、他の白カビの中には毒性を持つものもあります。
黒カビは、家の中で最も一般的に見られるカビの一つです。
特に湿気の多い場所、例えばお風呂場やキッチンのシンク周り、エアコン内部などに発生しやすいです。
黒カビ自体は毒性がないですが、エアコンなどに発生するとアレルギーや気管支疾患の原因になることがあります。
【答え】(4)黒カビ
理科的に言えばカビの繁殖サイクルは知っておくとよいでしょう。
1.カビの胞子が基質に付着する。
2.胞子が発芽し、菌糸体が成長する。
3.菌糸体が増殖し、新たな胞子を形成する。
4.形成された胞子が散布され、再び新たな基質に付着する。引用先:一般社団法人 微生物対策協会HPより
個人的には我が家のルールでは私がカビ取り担当です(笑)
エアコンクリーニング業者が親切に教えてくれましたので以下にポイントを紹介します。
細かく調べると、カメラのレンズやガラスが曇る原因となる黄カビや、畳の裏に発生する緑たくさんあります。
中学入試の基礎知識
中学入試の基礎知識として、きちんと理解させておかないといけないなと個人的に2点思います。
「発酵」と「腐敗」の違い
そのうちの一つが発行と腐敗の違い。
細菌の活動によって食べられるものを「発酵」、食べられなかったり、有毒なものを「腐敗」といいます。
人間の食生活の視点で区別することがポイントですね。
「和食」はユネスコの無形文化遺産
2013年に「和食」ユネスコ無形文化遺産として登録されました。
正式には「和食;日本人の伝統的な食文化」といいます。
ユネスコ無形文化遺産の目的は、文化を守り保護していくことです。
日本では「歌舞伎」「能楽」が登録されています。
似た言葉に「世界文化遺産」がありますが、世界遺産は建築物や自然などの有形のものを対象とています。
世界文化遺産と世界自然遺産の2つがあり、富士山は世界文化遺産であることは以前のブログで書きました。
「無形文化遺産」は形のない文化が対象です。
参考:農林水産省HPより
和食と発酵食品を結び付ける
親子で何となくでいいので以下は発酵食品であること、ユネスコの無形文化遺産で和食が登録されていること
具体的には、味噌、醤油、酢、みりん、酒、鰹節等は、「日常、食しているな」と感じられればよいですね。
子どもにも読ませてるととてもためになります!→発酵の不思議:農林水産省
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