文字を書く時に気をつけるべきこと(基本編)

文字を書くときに気を付けるばきこと(基本編)

受験勉強として「書く」という行為はとても重要です。文字で説明するため、論理的思考力を言葉にして表現することが問われます。中学受験において、小学校4年生までには整えておきたいことについてまとめてみました。

目次

1.書くということ

就学前からひらがな、カタカナ、漢字と進んでいきますが、学齢が進むと、文字を書くとなると漢字練習が一般的ですね。きれいに書くことができればそれはそれで素晴らしいですが、相手に見てもらう、相手に伝えるために書くということを心がけているかがポイントです。

例えば、漢字は、塊(かたまり)に分け、書き順に沿って書くこと。

これは部首とそれ以外にわけることで会意文字と形声文字の見分けがつくようになります。文章を読んで初めて目にする新出漢字を意識せずにある程度の意味や読みが想像できます。会意文字と形声文字については学習塾のテキストでも出てくることがありますが、うまく説明ができない場合は形声文字だけ理解するようにすることをお勧めします。※会意文字と形声文字は小学校5年生までには理解できていることをお勧めします。例えば、「明」は形声文字か会意文字のどっちでしょうかと聞いてみてください。理由もきちんと答えられれば論理的思考力のもとはついています。間違えたら「晴」の文字で確認してあげてください。学習塾などですと、答え合わせだけで終わっている場合や知識問題は家庭でやってくださいという場合もありますので、部首については種類分けは小学校4年生までに、形声文字と会意文字の違いについては5年生までに習得しておくことをお勧めします。文字を単語、文節、文と追うための理解力補助として必要なスキルの一つです。

2.くせ字について

くせ字は悪いことではありません。相手が読みやすければ問題ないですが、正しいフォームで書いているか。これが重要です。姿勢は視力や体調に影響するのでもちろんですが、鉛筆やシャープペンを持つ握り方、力の入れ方によっても集中力・持続力に影響を与えます。

ポイントは「さらっと書く」ことができるかどうかです。

漢字の難度が上がる前の小学校3年生までには書くフォームを完成したいところですが、小学校4年生までには修正できないと変わらないことが経験上多いです。自分のフォームになっているとし、多少の修正が必要であれば第三者の手を借りてでも直すかどうかを判断軸にして子どもに勧めてください。

矯正グリップ?強制グリップ?

文字を正しく書くために矯正グリップがありますが、就学前から一年生まで使う場合がほとんどです。しかし、私はそれ以降も一定期間は有効だと考えています。ただし、「矯正」が「強制」にならないような使い方ができるかどうかです。よい例として、「漢字用、計算用等でグリップを使い分けると練習時間がちょっと楽しい」という意見を過去に何度かいただきました。(さあ、やろう)という練習スイッチが入るのですね。

【クイズ】アソパソマソとは間違った名前です。どういう点が間違えでしょうか?

就学前から2年生にかけて、急いで書いてしまい間違えてしまう例です。

当の子どもは一生懸命書いていますが、視覚的にあやふやに覚えているため、正しく書けていません。時間的なプレッシャーも要因の一つです。

【答え】「ン」と書くべきところを「ソ」と書いている点。
    「ン」を「ソ」と書いている点。
    上記のように答えられれば、基本OKです。
      
    しかし、学齢が上がると、論理的思考をもって以下のように書いてほしいものです。

    本来「アンパンマン」と書くべきところを「ン」と「ソ」を取り違え、 「アソパソマソ」と書いている点。

覚えたてで「うろおぼえ」、もしくは定着ができていないので「ン」と「ソ」を書き間違えてしまう例ですが、授業でちょっと紹介すると楽しい時間になります。

注意するというよりかは、間違えた文字がどこかを気づかせてあげることがポイントです。(これが意外と難しいスキルです。)

指導者としては、子どもに正解と不正解を対比させること。それを、論理的に説明させること。そして、自然と身に着けられるようにこぼれ話として使用するわけです。

これは、漢字練習でも同じことが言えます。長い期間をかけてコツコツ行います。

自分で答え合わせややり直しができるようになるのは個人差がありますが、どの教科でも
1人でできるようになれば頼もしいですね。

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