【サピックスオープン】第2回小6国語を徹底解説!合格への記述・知識攻略ポイント

6月に実施された第2回合格力判定サピックスオープン。国語は志望校合格への試金石となる科目です。今回のテストでは、単なる知識の有無だけでなく、「筆者の意図を論理的に整理する力」や「登場人物の複雑な心情を言葉にする力」が厳しく問われました。特に物語文の記述配点が非常に高く、ここでの出来が偏差値を大きく左右します。本記事では、各問題の要旨と高得点獲得のための重要ポイントを凝縮して解説します。
テスト全体の概況と戦略的配分
今回のテストは、大問一が漢字、大問二が論説文、大問三が物語文という構成でした。全体の配点は150点満点ですが、特筆すべきは大問三の記述問題だけで計70点もの重みがある点です。
合格ラインを超えるためには、知識問題をいかに素早く正確に処理し、記述に時間を割けるかが勝負を分けます。
- 大問一:5分(反射的に解く)
- 大問二:20分(論理構造を素早く把握)
- 大問三:25分(心情変化を丁寧に記述)
記述力は入試本番の合否に直結する最大の武器となるため、日頃から「型」を意識した練習が必要です。
各大問の出題内容
- 大問一(漢字)
標準的な難易度ですが、送り仮名や同音異義語の書き分けなど、細部への注意力が試されました。 - 大問二(論説文)
桜井直子「あなたはなぜ雑談が苦手なのか」を題材に、悩みへの向き合い方を解説した文章です。 - 大問三(物語文)
樫崎茜「ツバメの親子はどこにいる」。全盲の母を持つ少年の葛藤と、世間の目とのギャップを描いています。
最近の作品は身近な話題とはかけ離れた境遇が背景の小説が多いです。吃音やヤングケアラーなどの題材に塾の教材で触れた際には一冊読んでみることをお勧めします。
大問一・二の詳細解説と高得点のコツ
大問一:漢字の精度を高める
大問一の漢字(10点分)は、失点が許されない得点源です。不正解は1問もしくは2問まで。
1.口径、2.刷新、3.現れる、4.満額、5.酸味。
口径がイメージしにくかった方が多いと思います。満額も全額とセットで書くと書き間違いがなくなります。お札を見る機会も少なくなった昨今、万額と書きやすい状況です。特に「刷新」や送り仮名の「現れる」などは、中学入試で頻出の語彙であり、正確な筆順と形が求められます。
大問二:論理の「中空」を理解する
【要旨】 悩みがあるとき、独りで考え続けるとネガティブな「独り相撲」に陥り、他人に相談すれば「依存」のリスクが生じます。筆者は、結論を急がず心の内をそのまま出す「雑談」こそが、自分を取り戻し問題を解決するための「ちょうどいい」手段であると述べています。
【高得点のポイント:設問別解説】
- 問三(語句の言い換え)
傍線部①「挙げ句の果て」と同じ意味の慣用句を答える問題です。
解説: 文脈から「結局のところ」という意味を導き出します。正解は「とど(のつまり)」です。こうした慣用句の知識は、読解のスピードを上げるためにも必須です。
とどはボラのことで出世魚の最終形です。だから最終的にという意味になるわけです。 - 問九(文脈判断)
空欄⑦に当てはまる熟語を選択します。
解説: 空欄の直前に「自分の意志を放棄してしまう」という否定的な記述があることに注目します。自分の判断を捨てて他人に寄りかかる状態を指す「依存」を選択するのが正解です。直前の文章を「言い換えている」選択肢を探すのがコツです。
4. 大問三の核心:記述で差をつける
家族の状況と主人公の葛藤
主人公の「オレ」(小学五年生)には、全盲の母と、小学校に入学する弟の音晴がいます。主人公は、母が白杖をついて歩く姿が周囲の目を引き、同情や好奇の対象になることを快く思っておらず、入学式には母に来てほしくない、あるいは白杖を持たずに来てほしいという身勝手な願いを抱いています。
入学式当日
式の最中、遅れてやってきた母が白杖で床を叩く「ツッ、ツー」という音が会場に響き渡ります。主人公は周囲の視線を気にし、母の姿をからかうようなクラスメイトの反応に強い嫌悪感と居心地の悪さを感じます。
拍手の意味と結末
式の終盤、先生にエスコートされて歩く母に対し、保護者席からまばらな拍手が起こります。しかし、主人公はその拍手を素直に受け入れることができません。 主人公にとって、母が白杖を使って歩くことは「いつものこと」であり、特別なことではありません。そのため、「目が不自由なのに歩けてすごい」というニュアンスを含んだ周囲の拍手に、自分たちと世間との間にある埋めがたい認識のズレを感じ、納得できない思いを抱えるという物語です。ハッピーエンドで終わらない話ですので誤答が多かったのではないかと予想されます。➡問四
問三「半分はかなって、半分はかなわなかった」は、正答率が分かれるポイントです。
- かなったこと: 母が滝口(先生)にエスコートされずに済んだこと。
- かなわなかったこと: 母が白杖を使って後から入場し、結局注目を浴びてしまったこと。
問三 半分はかなって、半分はかなわなかったの意味 対比と置換
例一
入学式で母は滝口にエスコートされずに済んだが、新入生の後から白杖をついて入場し、周囲の注目を浴びてしまったということ。
例二
母が滝口に付き添われず現れる願いは叶ったが、最初から席に着けず、白杖で歩く姿を結局大勢の人に見られたということ。
このように、「期待したメリット」と「回避できなかったデメリット」を対比させて書くことで、満点に近い解答が作成できます。まずは型で説明し時間内で書き切ることです。
問四は最も難易度の高い問題です。
まず書けていたらほめてあげるとよいでしょう。時間内に書き切れないお子様もいたと思います。
問四 拍手の意味とオレの気持ち 対比を用いた書き方
具体で書く(オレと保護者)
拍手には不自由な体で歩く母への感想を意味するが、オレにはそれが日常であり、周囲の特別視に違和感や強い反発を感じている。
抽象で書く(視覚障害者の家庭と世間)
拍手は障害者への同情や称賛を表すが、自分たちには普通の生活の一部であるため、世間の偏った見方に納得できない思いを抱いている。
お子様の答えがどのくらい書けているか、どう直すかは、模範解答どおりでなくとも構いません。塾の先生や家庭教師の先生にみてもらい、加点要素を聞きましょう。親子で模範解答を見て「こう書けそうだね。」でも構いませんが、親子喧嘩にならないように注意してください。
まとめ
第2回サピックスオープン国語の復習において最も重要なのは、自分がなぜその解答を選んだのか、論理的な根拠を明確にすることです。特に大問二の「雑談」の効用や、大問三の「家族の日常と周囲の特別視のズレ」といった核心部分は、他の文章を読解する際にも役立つ普遍的な視点となります。記述問題での配点を意識し、今回の模試で見つかった弱点を補強することで、本番の入試で競り勝つための「真の国語力」を磨いていきましょう。

サピックスの生徒さんはB教材を少しでも多く触れる習慣が書けるか書けないかの分水嶺になります。
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