子どもの理解度を見抜く5つのフェーズ

子どもの理解度を見抜く5つのフェーズ

中学受験を目指す子どもの学習進度を正確に把握することは、成績向上と合格への鍵です。自分である程度できるようにならないと、中学に進学した後にどう対処したらいいかわからないという状態になります。今回は、子どもの理解度を5つのフェーズに分け、それぞれの特徴と対策を詳しく解説します。これにより、保護者や教師が子どもの学習サポートを効果的に行えるようになります。国語に限らず、他教科でも同じように考えられるので参考になれば幸いです。Five phases to assess children’s understanding.

目次

5つのフェーズを理解する

子どもの学習理解度を5つのフェーズで分けることで、効果的な学習サポートが可能になります。再現レベルから完全にわからないレベルまで、それぞれの段階を把握し、適切な対策を講じましょう。中学受験成功への一歩は、理解度の正確な把握から始まります。困ったら指導のプロに相談しましょう。

フェーズ1:再現できるレベル
理解度:子どもが学んだ内容を正確に再現できる状態。
例えば、算数の問題を同じ条件で解き直し正解できる状態。
対策:同じ問題を何度も解かせるのではなく、応用問題や異なる視点からの問題を解かせ、理解の幅を広げる。

フェーズ2:できたが不安が残るレベル
理解度:一度解いた問題をもう一度解く必要がある。
例えば、解答・解説を見ながらでないと解けない状態。
対策:時間をおいて再度問題を解かせることで記憶の定着を図る。間違えた問題を再度解かせるリストを作成する。

フェーズ3:もう一度やらないといけないレベル
理解度:解けるが自信がない状態。
例えば、答えが合っていても手順や解法に自信が持てない状態。
対策:子どもが自信を持って答えを出せるように、根拠をしっかり確認させる。疑問点を明確にし、それを一つずつ解決する。

フェーズ4:やってみたができなかったレベル
理解度:試みたが正しい答えにたどり着けない。
例えば、途中まで解けても答えが合わない状態。
対策:子どもと一緒に誤りの原因を探り、理解できていない部分を重点的に復習する。
親がヒントを与えすぎないよう注意します。

フェーズ5:わからなかったレベル
理解度:まったく理解できていない状態。
例えば、問題文の意味すら理解できない状態。
対策:基本的な概念や前提知識を再確認し、段階を追って理解を深める。無理なく進めることが大切です。

教材やテストによって、週ごと、総合週ごとの問題の傾向について、例えば算数がわかりやすいですが数値がえなのか、異なるアプローチを利用するのかでが変わってきます。基本を押さえることは変わりません。国語の場合は「どういうことか」、「なぜか」を問われることが基本ですが、答え方は記号、書き抜き、記述のいずれかでそれぞれに字数等の条件がついています。

フェーズごとの家庭でできる対策

家庭での対策

フェーズ1では練習応用問題に挑戦させる(あるいはそれ以上やらない)
フェーズ2では間違えた問題をリスト化して再度解かせる
フェーズ3では子どもの自信を育むようなサポートを行う
フェーズ4では一緒に問題を解く
フェーズ5では基礎から再確認し、ステップバイステップで進める

演習や、テスト直しが上手になると、3.4.を分けながら進めていくことができ、質問が上手になります。各教科ごとに質問が必要な場合(大人に的を得た質問ができる)、自分で解説をみて自分なりに解釈できる場合に分かれます。内容やレベルが上がるため、全教科、子ども一人でやりきれる場合は中学受験の場合はごくまれです。特に国語の場合は配点が1問6~12点以上の問題はフェーズ2~4を直し時に修正する必要があります。

親が注意するべきこと

子どもが理解度と対策を体現しPDCA(計画・実行・確認・改善)を回せるようになるまで、親や教え手は子どもの進捗を細かくチェックし、問題点を一緒に解決する姿勢を持つことが大切です。また、過剰にプレッシャーをかけず、子どもが自分のペースで学べる環境を整えることが重要です。子どもに「極度に監視されていると感じるかどうか」「問題を解けるようになることの焦点が外れ、感情的なやりとりになっていないか」を聞いてみましょう。

満点再現の重要性と注意点

学習の目標として満点再現を目指すことは大切ですが、こだわりすぎることは逆効果です。完璧を求めるあまり、子どもが学習に対して恐怖感やストレスを感じることがあります。むしろ、理解度が深まることで自信がつくことを優先し、「ポジティブな学習体験ができたね」とほめてあげましょう。「今週何回言えたのか」をカウントするのもいいでしょう。

国語が苦手な子どもは1~2問は全くできなくていいと思うくらいがよいでしょう。得意な子どもはどこがあとできるとより得点をとれるか、記号や記述でどう迷ったかを説明し、大人にアドバイスを求めましょう。制限時間がある演習やテストでは国語の場合は「書き抜き問題」は時間がかかるもと判断すたものは飛ばすことをお勧めしています。

問題 以下をフェーズ1にしましょう

中学受験に向けた学習において、同音異義語や同訓異字語の正確な理解は非常に重要です。これにより、文章や問題文の意味を正確に把握し、誤解を防ぐことができます。

対象 ターゲット    例:対象年齢11歳以上の教材
対照 コントラスト   例:光と影のコントラスト
対称 シンメトリー   例:シンメトリーな図形

同音異義語、同訓異字語の理解は、文脈に応じた正しい解釈力を養うための基礎です。子どもが文章を読み解く際に必要なスキルとして、これらの語彙力をセットで身につけることが大切です。

フェイズ6、その先は他の「タイショウ」もあることを思い出せると子どもは自身がアウトプットすることで語彙力を体感し、国語の学習がより楽しくなります。家族で「タイショウ」を何個言えるかを聞いたり言い合いっこしたりしてコミュニケーションとして話し合ってみてはいかがでしょうか。

まとめ

子どもの理解度を見抜き、適切な対策を講じることで、学習効果は飛躍的に向上します。保護者や教師がサポートし、子どもが自信を持って学習を進める手助けをすることが大切です。中学受験という大きな目標に向けて、子どもが主役親や先生などの大人は伴走者として共に成長する感覚がよいと個人的に思います。

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この記事を書いた人

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