新聞を読む生徒と考えない生徒では、読解力にどのような差が現れるのでしょうか。「NIE」という活動をご存じでしょうか。この活動は学校で新聞を活用するということです。新聞を読む習慣がある生徒は読解力の量が高い傾向にあります。
新聞を読む生徒と読まない生徒の読解力の点数の差が高い
NIE (Newspaper in Education=「エヌ・アイ・イー」と読みます)は、学校などで新聞を教材として活用する活動です。1930年代にアメリカで始まり、日本では85年、静岡で開かれた新聞大会で提唱されました。その後、教育界と新聞界が協力し、社会性豊かな青少年の育成や活字文化と民主主義社会の発展などを目的に掲げて、全国で展開しています。
引用:NIEホームページより
新聞を読む頻度が高い家庭ほど、読解力の得点が高いという傾向があり、他国も同様です。
日本の場合、新聞を読む子は読解力のテストで新聞を読まない子との差が+33点あると書かれています。
驚きですね。
冷静に考えると、様々な分野に目を通し、客観的に書かれた内容を読むこと。
すなわち、「良質な文章量の積み重ね」は非常に大きいですね。
新聞は、報道の観点で事件や事故、政治、経済、そして文化、スポーツまで整った情報が網羅されています。
そして、記事自体が厳しいチェックを経て出版されるため、信頼性の高いメディアです。
新聞の読み方
・一面の見出しだけを読む
・一面のリード文を読む
・一面の記事をひととおり読む
最初は「テレビ欄」だけでもよいですが、上記の順でまずははじめてみてはいかがでしょうか。
興味のある分野を探して読むだけでもかなり、読解量は上がります。
そういえば、「ニュースでテレビやネットで見たな」という内容も、重要な内容であれば、新聞では整理されて載っているでしょう。
新聞を置いておく場所はテーブルの上が一番いい
皆が読めるよう、テーブルの上に置いておくことをお勧めします。
新聞持って会社に行く親御さんは、できれば、紙面ビューアーでモバイルかPCで読んでください。
子どもは興味があるものは自然と読むでしょう。スポーツなどから見る子が多いです。興味が薄い、わからない内容でも、ざっと読むうちに中高生になるとわかることも多くなります。テレビやラジオ、ネットニュースの内容を先にキャッチし、新聞と組み合わせて理解が深まります。
新聞は精査されている内容だという視点が非常に大きいです。
また、一面下段の朝日新聞の天声人語、読売新聞の編集手帳等の日々の執筆内容は入試でも出題されます。
これは、各新聞社を代表する記者の秀逸な文章であることは有名です。
ニュースの語源はNorth, South, East, West、この頭文字をあわせてNEWSといい、いろいろなところからいろいろな情報が集まり、正しい内容を精査した状態で伝えていくと言われています。方位の勉強や、新聞やニュースの話題に触れる時、これを初めて知った子どもの笑顔は感動ものです。
しかし、最近では新聞の購読率は年々下がっています。特に夕刊は地域により発行しない場合もあります。
学校でNIEの活動があれば積極的に参加し、ない場合は朝読書があると思いますので、家庭では新聞とどう向き合うのか見直すきっかけになれば幸いです。(我が家は朝刊だけ購読しています。)
購読者数の推移の詳細は日本新聞協会HPを参照ください。
前回の内容「クロマグロは大量になる?背景や関係性は?」は→コチラ
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