国語で「自信がない」と感じる理由

国語で「自信がない」と感じる理由の話

国語の相談で、よく聞く言葉があります。

・合っているか分からない
・説明できる気がしない
・選択肢を選んでも不安
・毎回たまたま当たっている気がする

これは、国語ができていないからではありません。判断の根拠を言葉にする経験が足りないだけです。

目次

自信がない=力がない、ではない

自信がない子ほど、実は

・他の選択肢も検討している
・自分の答えを疑っている
・もっと正確に答えたいと思っている

こうした姿勢を持っています。何も考えていなければ、迷いも自信のなさも生まれません。

国語で自信を失いやすい瞬間

自信が育ちにくいのは、こんな場面です。

・正解したのに理由を聞かれなかった
・間違いだけが強調された
・「なんとなく合ってたね」で終わった
・過程より結果だけを見られた

これでは、「合っても自信が残らない」状態になります。

対処例1:「正解の理由」を宝探しのように言語化する

「なんとなく合っていた」を「自分の実力で解いた」という確信に変えるアプローチです。

  • 具体的な声かけ
    「正解!すごいね。ところで、この答えを選ぶ決め手になった言葉は、本文のどこに隠れていたかな?一緒に『宝探し』してみよう」
  • ポイント
    正解した直後に、答えの根拠(キーワードや接続詞など)を本文中から指さしで確認させます。
  • 効果
    「たまたま当たった」という感覚が消え、「本文の中に必ず答えがある」という国語の鉄則が身につきます。これが「次も自力で解ける」という再現性のある自信につながります。

対処例2:「惜しい間違い」の中にある「正解の種」を見つける

間違いを否定するのではなく、思考のプロセスを肯定することで、挑戦する意欲を維持するアプローチです。

  • 具体的な声かけ
    「答えは×だけど、この『登場人物の気持ち』に注目して考えたのはすごく鋭いね!視点は合っているよ。あと少し、ここの一文を読み足してみたらどうなるかな?」
  • ポイント
    「全否定」ではなく「部分肯定」から入ります。結果が×であっても、そこに至るまでの「読みのプロセス」のどこが正しかったのかを具体的に褒めます。
  • 効果
    「間違える=ダメなこと」という恐怖心が薄れます。「自分の考え方の方向性は間違っていない」と思えることで、間違いを恐れずに記述問題や難しい文章に立ち向かう勇気が育ちます。

これらの対処例に共通するのは、「結果(〇か×か)ではなく、頭の使い道に光を当てる」ことです。これにより、国語が「運のゲーム」から「論理のパズル」へと変わり、確固たる自信が育まれます。

自信を育てる、親の一言

自信をつけさせようとして、「ほら、できてるじゃない」と言うのは逆効果です。おすすめは、こちら。

「どこを見てそう思った?」

答えの中身より、判断の過程に光を当てる。これを繰り返すと、子どもは「考えた記憶」を持てるようになります。

自信は、正解の数ではなく積み重ねで生まれる

国語の自信は、連続正解で一気につくものではありません。

・根拠を探した
・言葉を言いかえた
・迷った理由を説明した

こうした小さな確認が、「次も同じ読み方でいける」という感覚を作ります。

親自身が持っておきたい視点

子どもが「自信がない」と言うと、親はつい不安になります。でも、自信がない状態は考え続けている途中です。自信が先にあるのではなく、積み重ねの後に、静かに育ちます。先輩保護者の方々のエピソードを2つ紹介します。親の焦りを手放し、子どもの「考えている時間」を信じた実例です。

例1:「白紙の答案」を「格闘の証」と捉え直したAさん

中学受験を控えた息子を持つAさんは、国語の記述問題がいつも白紙であることに焦りを感じていました。

  • かつての姿
    「どうして書けないの?」「とりあえず何か書いてみなさい」と急かしてしまい、親子で険悪なムードに。子どもはますます「国語なんて嫌い、自信がない」と口にするようになりました。
  • 視点の変化
    ある時、塾の先生から「白紙なのは、適当に書きたくないという誠実さの表れですよ」と言われ、ハッとしたそうです。それ以来、白紙の答案を見ても「今日も問題文としっかり向き合ったんだね」と、結果ではなく「考えた時間」を肯定するようにしました。
  • その後の変化
    親が焦るのをやめると、数ヶ月後、息子さんが「一言だけ書いてみた」と答案を見せてくれるようになりました。まさに「自信がないまま、考え続けた」先に、小さな一歩が芽生えた瞬間でした。

例2:「根拠の1行」だけを積み重ねたBさん

娘が「なんとなく」で解いてしまい、正解しても「次は無理」と不安がっている姿を見ていたBさんの例です。

  • かつての姿
    テストの点数に一喜一憂し、「今回は良かったね」「次はもっと頑張ろう」と結果ばかりに注目していました。しかし、娘さんの不安は消えませんでした。
  • 視点の変化
    「自信は後から育つもの」と割り切り、点数を見るのを一度やめました。代わりに、宿題で1問解くたびに「答えのヒントになった1行はどこ?」とだけ聞き、見つけられたら「根拠を見つける力は、裏切らない宝物だね」と声をかけ続けました。
  • その後の変化
    半年ほど経った頃、娘さんが模試の後に「今回は根拠を持って解けたから、点数が悪くても大丈夫」と静かに言ったそうです。派手な喜びではなく、自分を信じる静かな自信が、日々の積み重ねの末に育っていました。

先輩保護者からのメッセージ

これらの方々に共通しているのは、「自信がないという状態を、ネガティブに捉えなかった」ことです。「自信がない」のは、子どもが自分の理解度を客観的に見ようとしている証拠であり、成長の踊り場にいるだけ。親がその「静かな成長」を信じて待つことで、子どもは安心して考え続けることができるようになります。

まとめ

自信は「確認された経験」から生まれる

国語の自信がないのは、能力不足ではありません。「合っていた理由」を自分で説明できた経験が足りないだけです。読む → 判断する → 確認する
この流れを繰り返すことで、自信は少しずつ、確かなものになります。今日の一問でいい。「どこを根拠にしたか」そこを一緒に確認してみてください。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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