「感じる言葉」で伸ばす国語力──オノマトペと比喩で育てる表現力と読解力

「感じる言葉」で伸ばす国語力──オノマトペと比喩で育てる表現力と読解力

中学受験の国語力は、「感じる言葉」でぐんと伸びます。 今回は、オノマトペ(擬音語・擬態語)と比喩表現を中心に、親子で楽しみながら表現力と読解力を育てる方法を紹介。 ラジオ形式で発信してきた内容を、実践的な視点で整理しました。 作文・記述・読解に活かせるヒントになれば幸いです。
Enhancing language skills with ‘words that evoke feelings’.

目次

はじめに:言葉を「感じる」ことが国語力の土台

中学受験の国語では、語彙力や読解力だけでなく、「言葉をどう感じるか」が大きな差になります。 その力を育てるのにぴったりなのが、オノマトペ比喩表現。 音や様子を言葉にすることで、文章が生き生きと動き出し、読解も記述も深まります。このブログでは、ラジオ形式で発信して音声発信をしてきた内容をもとに、親子で取り組める表現技法の学び方を整理しています。

オノマトペって何?

オノマトペとは、音や様子を言葉で表す表現のこと。 大きく分けて2種類あります。

  • 擬音語(擬声語):実際に聞こえる音を表す(ワンワン、ザーザー、ドキーンなど)
  • 擬態語:音はないけれど、様子や気持ちを表す(ふわふわ、しんと、ニコニコなど)

これらを使うことで、文章にリズムや臨場感が加わり、読者の感覚に直接働きかけることができます。

気持ちをオノマトペで表す

「うれしい」「悲しい」などの感情を、オノマトペで表すと、より具体的に伝わります。

  • 「ドキドキ」=緊張や期待
  • 「モヤモヤ」=不安や迷い
  • 「ウキウキ」=楽しみや高揚感

記述問題では、気持ちの動きを音や様子で表すことで、読者に印象を残すことができます。 読解でも、登場人物の感情や人物像を読み取るヒントになります。素材文の難度が上がるとどう説明するかで悩む場合が多くなります。

場面描写と人物描写に活かす

オノマトペは、風景や状況、人物の動きや表情にも活用できます。

  • 「風がそよそよと吹く」=穏やかな場面
  • 「ズカズカと歩く」=強引な人物像
  • 「ニコニコ笑う」=親しみやすい印象

場面の空気感や人物の性格まで、音とリズムで伝えることができます。

比喩との組み合わせで表現を深める(応用編)

比喩は、何かを別のものにたとえて表す技法。 これにオノマトペを組み合わせると、表現がより立体的になります。

  • 「心がふわふわと風船のようにふくらんでいた」
  • 「怒りがメラメラと火のように燃え上がった」

このレベルの表現を使えるようになると、読解のスピードと質がぐんと上がります。 中学受験でも、国語の得点差がつき、制限時間に解き切れるようになったり、記述問題も書き切れるようになったりします。

入試問題での読み取りと応用(難関編)

実際の入試問題では、比喩やオノマトペがさりげなく使われています。 それを見抜くことで、場面の雰囲気や登場人物の気持ちを深く読み取ることができます。

  • 「風が怒ったように木々を揺らしていた」=擬人法+比喩
  • 「心臓がドクンドクンと音を立てた」=オノマトペによる感情表現

こうした技法を読み取る力は、記述問題にもつながります。 「なぜこの表現を使ったのか?」を考えることで、書く力も育ちます。

ただ文字を追い、問題を解くの繰り返しになっていたらもったいないです。文字を理解しながら読み進めるように訓練していくことが日々の学習で大切なことです。

家庭でできるトレーニング

親子で取り組める方法として、こんな問いかけがおすすめです:

  • 「今日の気持ちをオノマトペで言うなら?」
  • 「この場面、どんな音が聞こえそう?」
  • 「この人、どんなふうに歩いてると思う?」
  • 「この文に技法は使われてる?」

こうした対話を通して、言葉のセンス・読解力・記述力が自然に育っていきます。

まとめ

オノマトペと比喩は、国語力の“感じる土台”を育てる技法です。 親子で楽しみながら言葉を選び、使い、読み取ることで、作文・読解・記述の力がバランスよく伸びていきます。 中学受験に向けて、表現技法を味方につける学びを、ぜひ日常に取り入れてみてください。

stand.fmで音声配信の内容です。「1日10分で学べる 中学受験国語ラボ」として毎晩8時に配信しています。よろしければチャンネル登録をしてざっと聞いてみてください。親子のコミュニケーションの話題が見つかれば幸いです。

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