今年で戦後80年を迎えました。この節目に、戦争の記憶と平和の意義を再考してみませんか?今回は、NHKで放映されたドラマ『シミュレーション~昭和16年夏の敗戦~』、映画『木の上の軍隊』と『雪風』、さらに東京都写真美術館で開催された『被爆80年企画展 ヒロシマ1945』について私自信がこの夏に体験してきたことを紹介します。それぞれが私たちに問いかけるメッセージを掘り下げていきましょう。
Thinking from the perspective of 80 years after the war.

1. NHKドラマ『シミュレーション~昭和16年夏の敗戦~』
猪瀬直樹のロングセラー「昭和16年夏の敗戦」を原案に、主人公・宇治田洋一(うじた よういち)(研究員)役に池松壮亮を迎え、日本映画界の旗手・石井裕也監督が初めて戦争ドラマに挑む。
HPより
このドラマは、前後編あり、戦争を回避しようとした若きエリートたちの姿を描いています。
「総力戦研究所」という仮想内閣が、日米戦が勃発した場合をシミュレートした結果、『日本は圧倒的に敗北する』という現実に直面します。彼らがその結論を伝えようとする勇気と葛藤は、私たちに戦争の非情さを鮮やかに思い出させます。このドラマのリアリティある描写は、今なお続く平和への試練に心を向けるきっかけとなるでしょう。
このシミュレーションを私が子どもの時に知っていたら、生前の祖父に何か質問したかもしれません。「満州に行って何とか生き残って帰ってきた。戦争は絶対にしてはいけない。」とだけしか言わなかったですし、昭和の後半ではありましたが当時は聞ける雰囲気でもありませんでした。
2. 映画『木の上の軍隊』と『雪風』
『木の上の軍隊』では、沖縄の木の上で生き延びた兵士たちの視点から、戦争の理不尽さが伝わります。
太平洋戦争末期、戦況が悪化の一途を辿る1945年。飛行場の占領を狙い、沖縄県伊江島に米軍が侵攻。激しい攻防戦の末に、島は壊滅的な状況に陥っていた。宮崎から派兵された少尉・山下一雄(堤 真一)と沖縄出身の新兵・安慶名セイジュン(山田裕貴)は、敵の銃撃に追い詰められ、大きなガジュマルの木の上に身を潜める。仲間の死体は増え続け、圧倒的な戦力の差を目の当たりにした山下は、援軍が来るまでその場で待機することを決断する。戦闘経験が豊富で国家を背負う厳格な上官・山下と、島から出たことがなくどこか呑気な新兵・安慶名は、話が嚙み合わないながらも、二人きりでじっと恐怖と飢えに耐え忍んでいた。やがて戦争は日本の敗戦をもって終結するが、そのことを知る術もない二人の“孤独な戦争”は続いていく。極限の樹上生活の中で、彼らが必死に戦い続けたものとは――。 『木の上の軍隊』HPより
『雪風』では、駆逐艦を通じて激戦の現実と生き抜くための知恵が描かれています。
たった80年前。平和な海が戦場だった時代。どんな時も、激戦により海に投げだされた仲間たちを救い、必ず共に日本に還って来た一隻の駆逐艦があった。その名を「雪風」。いつしか海軍ではこの艦を“幸運艦”と呼ぶようになる――。
太平洋戦争中に実在した駆逐艦「雪風」。駆逐艦は誰もが知る「大和」や「武蔵」といった戦艦に比べ、遥かに小型で軽量、高速で小回りが効く。その機動性を活かし、先陣を切って魚雷で戦い、艦隊を護衛し、さらに兵員や物資の輸送、上陸支援、沈没艦船の乗員救助など、海の何でも屋、海軍一の働き手、として数々の戦場で活躍した。なかでも「雪風」は、敵弾をかいくぐりながらその任務を果たし、必ず生き抜いた。そして決まって戦場に留まると、沈没する僚艦から海に投げ出された仲間たちを救い、共に帰還させた。戦後は「復員輸送船」としての航海を続け、外地に取り残された人々、約13,000名を日本に送り返した。映画『雪風 YUKIKAZE』はその驚くべき史実を背景に、太平洋戦争の渦中から戦後、さらに現代へと繋がる激動の時代を懸命に生き抜いた人々の姿を、壮大なスケールで描き出す。 『雪風』HPより
これらの映画は、それぞれ異なる角度から戦争の真実と、時代背景、その中での登場人物の人間性を示します。心に残る物語が、戦争の記憶として忘れてはならないということを私自身実感しました。
3. 東京都写真美術館『被爆80年企画展 ヒロシマ1945』 20258/17終了
この写真展は、核兵器の恐ろしさと被爆者の証言を通じて、平和の大切さを再確認させてくれる場でした。写真と映像が伝える無言のメッセージは、言葉以上に深く閲覧した人たちの心を打っていました。被爆80年という数字の意味を、未来の世代へどう伝えるかを考えさせられました。
コチラで写真は見られます。→被爆80年企画展 ヒロシマ1945』
まとめ
今日ご紹介した作品や展示はいかがでしたか?ドラマや映画、写真展を通じて、戦争の記憶が私たちに問いかけるものは、きっと時代を超えて重要なものです。戦後80年、この記憶を未来へどう引き継ぐべきか。一緒に考え、親子で、次の世代へと共有していきましょう。

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