文章題の書き抜き問題3つの手順

文章題の書き抜き問題3つの手順

中学受験の国語の文章題での「書き抜き」の問題は、正確に本文の一部を抜き出す技術が求められます。今回は、書き抜きのコツを3つご紹介し、子どもがより効果的に対策を立てられるようなサポートになれば幸いです。書き抜き問題は、本文の内容理解と正確な引用がポイントです。この記事を参考に、練習を積み重ねて本番に備えましょう。
Three steps for extracting text from a problem statement.从题目中提取文本的三个步骤

目次

書き抜きのコツ

  1. 設問の指示を正確に把握する
    設問が「第2段落から筆者の考え方を30文字以内で抜き出しなさい」というものである場合、この指示に従って第2段落を読み、30文字以内で筆者の考え方を特定します。例えば、「筆者の考え方」とは、段落内で筆者が述べている意見や主張を指します。
  2. 本文の該当部分を慎重に選ぶ
    設問が「本文中の自然環境に関する記述を抜き出しなさい」というものである場合、「自然環境」というキーワードに注目して本文を読み進めます。例えば、本文中に「自然環境が人間の生活に与える影響について述べられている部分」があった場合、その部分を抜き出します。
  3. 正確に引用する
    設問が「第3段落から、筆者が言及している重要なポイントを抜き出しなさい」というものである場合、第3段落から該当する文を正確に引用します。例えば、「筆者が言及している重要なポイント」とは、段落内で特に強調されている事柄を指します。抜き出した文は、「自然環境の保護は未来の世代にとって重要である」といった具合になります。

書き抜見問題の手順を自分の型としておかないと、傍線部の前後を探すだけという「迷子」になります。問題作成者は、そこを書くであろうと着眼して振り分け、別の場所から抜き出しをさせたいという意図がある場合がままあります。学年が上がるにつれて、大人が読む文章になりますので、語彙も難易度があがり、文章の文字数も多くなります。「論理的思考力」が問われます。

難しい問題への対策

  1. 設問を再確認する
    設問の指示を誤解している場合、正しい箇所を抜き出せなくなります。設問を再確認し、具体的に何を求められているのかをもう一度確認することで、より適切な箇所を見つけやすくなります。具体例: 設問が「筆者の主張を10文字以内で抜き出しなさい」とあった場合、設問を再確認して「主張」に焦点を当てます。
  2. 文脈を読み返す
    問題文全体の文脈を把握することで、難解な部分の理解が深まります。文脈を読み返すことで、設問に対する適切な答えを見つけやすくなります。具体例: 抜き出したい部分の前後の文を再度読み、どの部分が設問に適しているかを確認します。特に筆者の意見や主張が述べられている箇所を見つけ出します。
  3. 後回しにする、または「やらない」
    一つの問題に時間をかけすぎると、他の問題を解く時間がなくなることがあります。その場合、難しい問題は後回しにするか、あえて空欄にして次に進むことも大切です。最後に時間が余った場合に再度取り組みましょう。 テストが終わった後の直しについても、再度挑戦する意味もあり、新たな視点や理解が得られることがあります。

子どもに対して後回しにするまたは空欄にする目安を伝える際の声掛けを3つのパターンでご紹介します。

パターン1
「まずは簡単に解ける問題から始めよう。もし時間がかかりそうな問題に出会ったら、一旦飛ばして次の問題に進んでみてね。残りの時間が少なくなったら戻って取り組もう。」

パターン2
「一つの問題に3分以上かかってしまったら、いったん他の問題に切り替えてみよう。全部の問題に挑戦した後で、時間があればその問題に戻ることもできるよ。」※「設問を読んでから3分たったらあきらめる」という言い方でもよいです。※3分は個人差がありますので国語が得意な子どもは2分等、家族でルールをつくるといいでしょう。

パターン3
「解けない問題にずっと時間をかけるよりも、先に解ける問題を全部解くことが大切だよ。難しい問題は最後に回して、空欄でも気にせず次に進もう。あとから見直せる時間があれば、その時にまた挑戦しよう。」

これらの声掛けを使うことで、子どもたちが効率的に問題に取り組むことができるようにサポートできます。子どもにとっては暗黙知の場合もあるので、演習しているときにそばで見てあげられるならば、伝わりやすい言葉を選んで話しかけてあげましょう。演習後であれば、直しの時間に伝えることです。

まとめ

書き抜きの対策は、設問の指示を正確に把握し、本文の該当部分を慎重に選び、正確に引用することがポイントです。また、難しい問題に直面した際には、設問を再確認し、文脈を読み返すことで解決の手がかりを見つけ、時間がかかる場合は後回しにすることも一つの戦略です。練習を通じてこれらのコツを習得することで、書き抜き問題に強くなり、合格への一歩を踏み出せます。この記事を参考に、ぜひ日々の学習に役立ててください。

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