この記事では、学習法の中でも特に効果的とされる「アクティブリコール」と「分散学習」について解説しています。アクティブリコールは能動的に記憶から情報を引き出す方法で、分散学習は期間をあけて繰り返し学ぶ方法です。どちらも長期的な記憶定着に効果的であり、具体的な実践方法や学習のコツについても詳しく説明されています。受験生や学習者にとって非常に有用な情報としてお役に立てれば幸いです。
Improve your Japanese language scores! Let’s overcome the junior high school entrance exam with active recall and spaced learning.
アクティブリコールとは?
「勉強したことや覚えたいことを、能動的に記憶から引き出すこと」です。
特に、覚えたことを「問題文や選択肢の提示がない状態、まっさらな状態で思い出す」という動作は、脳の構造からみても非常に記憶への定着が見込まれます。思い出したことを書けるのが理想ですが、思い出すだけならどこでもできます。
分散学習とは?
何度も同じことを、期間をあけて覚える」という学習方法です。
エビングハウスの「忘却曲線」という言葉を聞いたことがある方も多いと思います。
人間は覚えたことをどんどん忘れていく生き物です。
何度も思い出すうちに記憶は定着します。
赤信号は渡ってはいけない。なぜなら、命に関わるからと記憶していますね。
脳が「必要」と思うことは記憶されます。
「長期記憶」として脳にとどまるわけです。
では、自宅で学習したらどうやって思い出すことをすればよいでしょうか。
塾での授業やテストにも使えますし、無意識にできていることも多いです。大人になっても論理的思考力を発揮できる礎になります。
良い例
まず、問題を解く
次に、採点まで行う
そして、間違えた問題は、模範解答を読み、自分で解説を書いてみる
さらに、解説が書けない場合、自分がどこに納得できていないのかを説明してみる
〇付けだけで何点だったということで終わらせてしまうのはもったいないです。
大切なのはその先、模範解答を読む以降を興味深く、かつ、自分で再現できるようにできるかの行動が大切です。
野球で言えば、攻撃ならばヒットが打てる、守備ならばボールを上手に補給できる。
サッカーならば、攻撃ならば得点につなげるプレーができる、ボールを奪うことができる。
スポーツが好きな子どもには上記のように子どもに合わせてアドバイスすると、子ども自身の経験から「上達するための努力」と結びつき、納得する子どもは多いです。
迷ったら自転車に補助輪なしで乗れるようになった体験でアドバイスすることをお勧めします。
分からない問題を子どもがどう質問するか
先生に質問するとき、良質な質問が出きる子どもは
「自分がどこに納得できていないのか」を伝えられる子どもです。
答え合わせだけで終わってしまう子どもは、「ここができなかったから教えて」から始めます。
「何がわからないのかわからない」場合は難問か重症です。
最低限の理解をするか、今回はあきらめるかのアドバイスは大人がしてあげましょう。
ただし、決めるのは最終的に子ども自身にしないと「自発性が極端に少ない受け身」の子どもになります。
国語なら「酷語」ですので、他教科も同じようならば影響が出ます。
【ポイントは2つ】
・覚えた問題を思い出す時間をつくる
復習の時間をつくるのが一番いいですが、隙間時間でも問題ないです。思い出すことが大切です。紙に書きだすと手を動かすのでより記憶ができているかどうかが鮮明になりますので時間がどのくらいかけられるかによって使い分けることが重要です。
・間違えた問題について自分の言葉で説明できるようになる
何を間違えたか、どうすればよかったかを思い出したり、紙に書きだすことです。
役立つ質問(親版)
・何の勉強したの?
・興味深かったことは何?
→どんなところが?
・難しかったことは何?
→どんなところが?
役立つ質問(指導者版)
・授業中、先生、今何の話してたっけ?
→どうしてだっけ?
→どう思った?
「間」を意図的に使う先生もいます(かなり上手な先生です)
沈黙の時間
問題を解くための動作で子どもが考え微動しない時間のことを指します。
・考えていますのでこの時は声掛けせず、そっとしてあげてください。※これは大人でも同じです。
ラジオで流れていた情報で恐縮ですが、脳の言語分野のピークは68歳だそうです。
言葉の経験値が積みあがるからだとか。遅咲きの作家デビューなどと聞くと、ちょっと違和感がありますが何かしら関係があるかと思います。
国語の場合はどう応用するのか?
普段の学習サイクルになっているものもあると思います。以下を参考にカスタマイズすることをお勧めします。
- 読解問題の復習
アクティブリコールを利用して、読解問題を解いた後に問題文を隠して要約を思い出す練習を行います。要約ができることで理解度が深まり、記憶に定着しやすくなります。 分散学習を取り入れて、1週間後や1か月後など、一定の期間をあけて同じ問題を再度解いてみることで記憶を強化します。 - 漢字や語句の練習
アクティブリコールを活用して、覚えた漢字を書き取りノートに書かずに、白紙の紙に思い出して書きます。この方法で、漢字の形や意味が脳に定着させます。 分散学習を応用し、1日に数回、数日間にわたって同じ漢字を復習することで、記憶を長期間維持できるようになります。 - 文作の練習
アクティブリコールの手法で、過去に書いた記述解答を見ずに、自分の言葉で再度書き直します。これにより、文章の構成や表現力が向上しやすくなります。 分散学習を取り入れて、数日後や数週間後に再度同じテーマで作文を書き、どのくらい改善されたかを確認することで、学習効果が持続します。

タイムプレッシャーや、フットインザドア等の技法を組み合わせて子どもの成長を促すと、自分で考えて自分で修正できるようになります。上手に子どもの論理的思考力、説明能力を引き出し、育てててくれる先生に出会えるといいですね。
まとめ
今回、アクティブリコールと分散学習の2つの学習法の効果について紹介しました。アクティブリコールは、問題文や選択肢なしで覚えた内容を思い出す方法で、記憶の定着に優れています。一方、分散学習は、時間をあけて繰り返し学習することで記憶を強化します。記事ではこれらの方法を自宅での学習や塾での授業に活用する具体的な方法も紹介されています。子どもの学習効果を高めるための実践的なアドバイスが充実しており、子どもだけではなく、保護者や教育者にも役立つ内容になっているば幸いです。
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