「行間を読む」とは、文章に直接書かれていない筆者の意図や感情、背景を理解することを指します。
「論理的思考力」と置き換えても差し支えないです。
「行間を読む」ようにと言われて「はい。」と容易にできる子どもはそう多くはありません。文字どおりに書かれていることだけを読むのではなく、その背後に隠された意味やニュアンスを読み取る力をつけることは中学入試の時点でしっかりと理解しておくことが必要です。
特に文学的文章や論説文など、明示的に書かれていない部分にこそ重要なメッセージが含まれていることが多く、このスキルは国語の読解力を深めるために欠かせません。社会に出てからも必要なスキルの一つです。
具体的には、以下のポイントを意識することで「行間を読む」力が養われます。
行間を読むとは言葉や文章には現れない隠れた意図や意味を推察して読み取ることと定義します。
1. 言葉に表れない感情を推測する
登場人物の台詞や行動から、その場での心情や感情を推測することが「行間を読む」一つの例です。
例えば、小説で登場人物が「うれしい」とは書かれていなくても、言葉や動作、表情からその人物が喜んでいる様子を読み取ることができる場合があります。
このように、書かれていない感情や思いを感じ取る力が「行間を読む」力です。
言動(言動)=言葉や動作に線を引く作業を行いますね。
2. 文章の背後にある背景や事情を考える
筆者がなぜそのような表現を使ったのか、あるいはなぜそのテーマについて書いているのかを考えることも「行間を読む」ことの一部です。
例えば、ある社会問題について論説文が書かれている場合、筆者のバックグラウンドや、当時の社会状況を考慮しながら読むことで、表面には現れない深い意味や意図を理解できます。
3. 比喩や暗喩を解釈する
比喩が使われている文章では、表面的な意味だけでなく、それが何を象徴しているのかを読み取ることが大切です。
直喩、隠喩、擬人法という名称自体がよくテストに出てきますね。
例えば、「彼の心はまるで冷たい氷のようだった」と書かれていれば、心臓の冷たさを伝えているのではなく、その人物の感情や関係性の冷淡さを象徴しています。
こうした表現を解釈することが、行間を読む力を鍛える一環となります。
テストによく出る表現技法
以下の表現技法がすぐ連想できるといいです。秒で解ける子がほとんどです。
(覚え方がありますが、ここでは書けないのですみません。)
反復法、対句法、倒置法、省略法、名詞止め(体言止め)、比喩法(直喩法・隠喩法)・擬人法・呼びかけ
「漸層法」や「序破急」についても、国語の授業でその文章にあたったときに紹介されていればいい先生ですね。
4. 書かれていない部分に注目する
「何をいっているのか?」と思いませんか?
文章には、あえて書かれていない部分が存在することがあります。
例えば、小説やエッセイでは、特定の場面が詳細に描写されていない場合、それは読者にその場面を想像させるための意図的な手法かもしれません。
このとき、「なぜここが詳しく書かれていないのか?」や「書かれていない部分にはどんな意味があるのか?」を考えることで、文章の深層に隠された意味を見つけることができます。
「…」の部分で行間を読ませることが多いですね。「~だろうか。」で終わるのも同じです。
5. 文脈から意図を読み取る
文脈の流れを追いながら、筆者が明示的に言っていないことを推測することも「行間を読む」技術です。
例えば、文章が進む中で筆者が何度も強調しているテーマや、繰り返し使われるキーワードがあれば、それは筆者が特に伝えたいことかもしれません。
書かれていないことを文脈から読み取り、隠されたメッセージを感じ取ることが重要です。
まとめ
「行間を読む」とは、表面に書かれている文字以上に、その奥に隠された感情や意図、背景を推測・解することです。この技術を身につけると、文章の奥深さを感じ取れるようになり、より豊かな読解が可能になります。
日常の読書や文章問題を解く際にも、意識して使ってみると読解力が向上するでしょう。
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