毎日の生活で私たちが身につける衣類。意外と、原料の違いをきちんと理解できていないかもしれません。その中でも特に馴染み深い「絹」と「綿」は、どちらも異なる魅力を持つ繊維です。絹と綿の原料から製造方法、そして最終的にどんな製品になるのかまで、詳しく解説しています。論理的思考力社会×国語の問題と解答を最後に乗せていますので、お役に立てれば幸いです。論理的思考力を生活上で養えるように家庭で話し合う機会があれば、日常の選択が少し楽しくなる。そんな一歩先の知識として子どもに定着させてあげてみてはいかがでしょうか。Silk and cotton: a thorough explanation of the differences and charms!
1.絹(シルク)
「シルクロード」という名もつくくらいの昔から価値ある高級な生地です。
原料
絹は、蚕(カイコガの幼虫)が作る繭(まゆ)から作られます。
エサは桑の葉っぱです。
養蚕場(ようさんじょう)について、小4で学んでいると思います。
加工の仕方
蚕がまゆになった状態まで育てます。
繭(まゆ)から糸を取り出す
まず、繭をお湯で茹でて柔らかくします。
すると、繭の糸がほぐれて長い一本の糸になります。
この糸を丁寧にほぐして巻き取ることで、絹糸が作られます。
糸を紡ぐ(つむぐ)
絹糸を集めて織り機にかけ、布に織り上げます。
この過程で色を染めたり、模様をつけたりして美しい絹の布が作られます。
絹は生地の滑らかさと光沢が特徴です。
高級な衣料品、着物、ネクタイ、スカーフ、ドレスなどに使われます。
また、肌触りが良いため、寝具や下着にも使用されることがあります。
綿(コットン)
綿花を積んだものとそれをもとにできた綿のタオルです。
近年綿花の栽培において、発展途上国での綿花の栽培がSDGsの観点で問題になっています。害虫駆除でまかれる農薬による人害や、幼い子供が労働しているという問題です。
・原料
綿は、綿花という植物の種の周りについている、柔らかい繊維が原料です。
この繊維が集まったものが綿です。
この花がこうなります↓
・加工の仕方
この綿花を収穫し、繊維を取り出し、種を取り除きます。
これによって綿の繊維が得られます。
・糸を紡ぐ
綿繊維を糸にするために紡績機で紡ぎます。
綿は他の繊維と混ぜて、より強くしたり、特定の性質を持たせたりすることもあります。
・織りまたは編む
綿糸を織り機や編み機で布にします。
綿布はその後、染色や加工を経て製品になります。
・製品
綿は通気性が良く、吸湿性にも優れています。
シャツ、ズボン、Tシャツ、タオル、寝具など、普段使いの衣類や家庭用品に多く使われます。
洗濯がしやすく、丈夫なため、子どもから大人まで幅広く愛用されています。
特に、化粧用コットンも日常的な衣料品に使われる綿と同じ素材から作られています。
綿繊維を薄く広げ、シート状にプレスしてから、適切なサイズにカットします。
これにより、化粧水やクレンジング剤を含ませて使いやすい化粧用コットンが作られます。
男女問わず、子どもと一緒に化粧水をコットンに染み付けて実演させるのは良い学習機会です。
中学入試用の論理的思考力を整える問題
まとめとして、国語と社会をミックスして以下を作成しました。
【問題】絹と綿の違いを100文字以内で説明しましょう。
制限時間は2分です。
【ポイント】
絹は~。綿は~の2文で書くこと。
それぞれの中身は原料+製品のセットで対にすること。
相手に伝わりやすく、早く解答用紙をかきあげます。
【解答例】
絹はカイコの繭から作られ、高級で光沢のある布になり、主に高級衣料品や寝具などに使われます。一方、綿は綿花から作られ、通気性が良く、吸湿性が高い布でカジュアルな衣料品や家庭用品に広く使用されます。(97文字)
一文で短くまとめると、以下になります。
絹はカイコの繭から作られ高級衣料品や寝具に使われ、綿は綿花から作られ通気性と吸湿性に優れたカジュアル衣料や家庭用品に広く使用されます。(67文字)
小学6年生の2学期ではの模試の記述問題で問いに対する書き方で、「比較」を用いる場合、いかに早く、的確に書ききるかがポイントです。特に、最上位生は言葉の「置換」技術も必要な場合がままあります。記述問題は第三者の目をに必ず通しましょう。(小学5年生までには2文で違いを書けるようにすることが必須です。模範解答が難しく感じる場合は無理に合わせずに、要素が書かれているかだけを見てあげましょう。)
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