中学受験はスケジュールやToDoリストをこなすことで進んでいきますが、壁にぶつかることもあります。そんな時、子どもは孤独にならず、親や先生、友達の助けを借りながら成長していくものです。特に親としては、子どもが困難に直面した際、温かくサポートしながら自分自身も相談相手を見つけることが大切です。親子が一緒に中学受験を乗り越えることで、家族全体の絆も深まります。
効率化、仕組み化された中学受験
目標達成のためにスケジュールや、ToDoリストをこなしていく。
難易度が低い場合やルーティン化しやすいものは学習効率が非常にいいです。
それだけ、中学入試に向けてのカリキュラムや小テスト、模擬試験等は仕組み化がされています。
ただし、学習難易度の壁、宿題過多等の問題が発生したときには、誰しもが苦しみます。
中学入試の内容はどの教科も学齢以上で簡単ではありません。
単元にもよりますが、国語だと文章読解は中12レベル、社会だと中3レベルまでは必要です。
それはなぜでしょうか?
ざっくり言うとテストを受けるのは子ども「1人」だからです。
子どもが学齢よりも上の学習を孤独で乗り越えようと苦しむ姿は大人として何とかしてあげたいと思いますね。
普段の学習においえ、子どもが受験勉強につまづいたとき、孤独にならずに誰かに助けを求められる環境は多いのが中学入試の強み。
仕組み化から個別最適化するにはどうすればいい?
中学入試の仕組み化された勉強の中で、困ったとき、つまづいたときは友達に相談することで解決するかもしれませんし、親でも学校の先生でも、塾の先生でも、第三者の大人の助けが必要になるかもしれません。
子どもにとっては、初めて直面する問題発生が多く、経験のある大人の保護下で一つずつ乗り越えて成長していきます。
今まで体験したことのない問題が発生し、親だけで解決できない問題であれば、誰かの助けを借りましょう。
時には「聞いてもらうだけ」かもしれませんが、そういうのも経験として積み重なりますし心も軽くなります。
問題や痛みは「成長痛」くらいの気持ちで前向きに切り替えさせましょう!親にとっても成長痛です。
「個別最適化」とは学習方法の選択とペースメークを見直すことです。
具体例として
子どもが国語の文章読解に苦手意識を感じて悩んでいる場合、親が塾の先生に次のように相談するとします。
「うちの子が最近、国語の読解問題でとても苦戦しているんです。特に長文になると、途中で内容が理解できなくなってしまうみたいで、解答にも自信がないようです。家でも一緒に取り組んでみたのですが、どう教えたらいいか分からなくて…。先生、何か具体的なアドバイスや練習方法があれば教えていただけませんか? もしくは、授業中に特に気をつけるポイントなどがあれば教えてください。」
このように、悩みの具体的な状況や親としての困惑を正直に伝えることで、先生からの具体的なアドバイスやサポートが得やすくなります。先生にとっても状況によってアドバイスは異なりますので以下は一例です。
例えば以下のような回答がなされることがあります。(6年生前半まで)
まずは、読解が苦手になる原因を探りたいと思います。例えば、文章の構造を把握するのが難しいのか、登場人物や事象の関係を整理するのが苦手なのかなど、いくつかのパターンが考えられます。対策としては、改めて短い文章から徐々に長文に慣れる方法を試してみましょう。授業では、段落ごとに要点を整理してから解答に進むトレーニングを取り入れていきます。これにより、文章全体の流れを把握しやすくなります。また、家庭学習では、親御さんが文章の一部を読み聞かせて、それに対する子どもの理解度を確認する方法も有効です。その際、まずは要点を子どもに簡単に説明させると、文章の内容を整理する力がついてきます。必要であれば、個別で短補習を組むことも可能ですので、ご検討くださいね。お子さんに合った学習法を一緒に考えていきましょう。」
ただ、6年生の受験期の場合は上記では今更感が満載なので、親としては以下のような回答は最低限引き出して欲しいところですね。
今は効率的にできることに集中しましょう。模試や過去問を中心に、読解問題の解き方の型をつかむことが重要です。お子さんには、難しい問題に時間をかけすぎないように時間配分のアドバイスをしています。特に、最初に問題をざっと見て、解けそうな問題から取り組む習慣をつけていかせます。読解に関しては、文章を一度しっかり読んで、すぐに答えを出すのではなく、設問に立ち返りながら必要な部分だけに焦点を当てるトレーニングをしています。文章全体を理解しようとすると時間がかかるので、設問に的確に対応する部分だけを効率よく拾い出すことを強化していきましょう。ご家庭でも、可能であれば過去問を一緒に解いてみて、時間配分やどの問題に注力するべきかを話し合ってみると良いと思います。
直前期の限られた時間で成果を出すための具体的な方針を提示し、親御さんにも無理なくサポートできる方法が提案されれば安心ですが、4教科の学習すべてを考えてくれた上でのアドバイスと宿題量なのかは親子で相談しながら進めるのがいいでしょう。
親自身のメンタルヘルスは?
ここからは子どもを支える親自身のセルフメンタルとして一言アドバイスします。
親も一人の人間ですので、子どものための自分の経験にない問題発生や解決は時間的な制約もあり、子どものマネジメントの難易度はグッとあがります。
子どもや家族、自分自身の悩み等、抱えているものが意識・無意識含めるとたくさんあります。
普段仕事で忙しい親の場合は、「この時間は子どもと向き合う時間」と決めて、短い時間でも一緒に過ごすことを何回かはとりましょう。
子どもからみると、困ったら親がたまに手伝ってくれるという感覚です。
逆に普段から子どもと接している場合は、そばで見ていられると怖いとプレッシャーになる場合がままあります。
過去問の自宅演習で親がその時間一挙手一投足をガン見していると思い、滅入ってしまう子どもも意外と多いです。
よかれと思った親の心が逆効果になりそうな場合はいったん、冷静になって距離を置きましょう。
一人で抱え込まない
子どもの受験にとっては、1人で抱え込まないことです。
90%は家族だとしても、10%でもよいので、相談できる人、距離を置く人、受験が終わっても相談できる人、新規で相談する人等も身近にいるか振り返ってみてください。
受験は中1まで続くと思ってください。子どもが学校生活に慣れるまで受験は続くという意味です。
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