電車に乗る際の自動改札に通す「切符」が「QR乗車券」に変わることをご存知でしょうか?
既にメディアでも取り上げられ始められました。
2026年度末以降から、JRなどの鉄道8社が順次導入する予定とのことです。具体的な利用方法は、QR乗車券に記載されたQRコードを出改札機器のQRリーダーにタッチする方式になります。改札機を通さないでタッチするだけということですね。
電磁気を帯びた切符から、QRコードへの移行利用の理由としては、主に3つ挙げられます。
①持続可能な「システム」への移行
現在、利用者の多くはICカード(SuicaやPASMOなど)を使っています。磁気乗車券のを使用率は5〜10%だそうです。駅の自動改札機や自動券売機などの機器は専門性の高さを保有しているため、「会社をまたいだシステムの共同化」は難しく、各社にとって維持コストの負担が重くなっていることも背景あります。QR乗車券に置き換えることで、持続可能なシステムに移行し、乗客の利便性を高めることがありがたいですね。
②環境への配慮
環境への負荷を考慮した乗車券の比較については、磁気乗車券とQR乗車券の特性を考慮しています。磁気乗車券の用紙は「金属」を含んでいるため、リサイクルする際に分離・廃棄が必要です。そのため、一定の環境負荷がかかります。一方、QR乗車券は紙だけなので、リサイクルが容易で、環境負荷を低減できます。このように、QRコードを利用した乗車券は環境にやさしい選択肢と言えるでしょう。
③利用客のサービス向上
磁気乗車券を出改札機器に投入する際、機器の不具合で券詰まりなどが起きることがあります。一方で、非接触のQR乗車券にすることで、出改札機器のメンテナンス性の向上や故障率の低減を図り、利用客がストレスなく使えるようになります。
【問題】ICカードと比べて、QR乗車券の利点はどのようなものがありますか? 次の中から「あてはまらないもの」を選びましょう。
(1)非接触性
(2)スマートフォン対応
(3)柔軟性
(4)環境への配慮
(5)遠隔販売
(6)時間
【答え】(6)
ICカードの読み取りは約0.2秒ですが、QRコードは約0.035秒。ほとんど、誤差ですので個人的には気にする必要は全くないと思います。ただし、紙が曲がったり折れたりしていると、スキャンがうまくできないこと。また、切符を回収しないので、ゴミの処理は個人にゆだねることなどはちょっとですが気を付けなくてはなりません。
中学入試において、SDGsとして、環境に関あいて出題される可能性。
以下5つは中学受験において国語や社会両方出題される可能性があります。
(1)非接触性
QR乗車券はICカードと同様に非接触で使用できるため、券売機や改札機にカードを挿入する必要がなく、スムーズに乗車できること。
(2)スマートフォン対応
QRコードはスマートフォンのアプリで表示できるため、スマホでチケットを購入・表示できること。
(3)柔軟性
QR乗車券は紙に印刷されているため、ICカードと比べて発行コストが低く、導入がしやすいこと。
特定の期間限定券や観光地のQRチケットなど、さまざまな種類の券の発行に応用が利くこと。
(4)環境への配慮
QR乗車券は紙ベースであり、リサイクルが容易であるが、ICカードはプラスチック製でリサイクルが難しいこと。
(5)遠隔販売
QR乗車券はオンラインで購入が可能なため、事前にチケットを購入しておけばすぐに乗車できること。
中学生になって電車を使う場合は定期券を購入しましが、ICカードかスマホで読み取りかのどちらかを子どもにを聞いてみたり、学校見学のときに聞いてみてもいいですね。
中学入試において、問題作成者側にとっても(4)は比較の型で書く定番問題として出題しやすいです。「柔軟性」「環境」等の特定の用語を用いて答えさせる記述や、「あなたらなどういうメリットがあると考えますか、具体的に書きなさい」や「QRコードを用いるメリットやデメリットを書きなさい」という問題が出題される可能性がはあります。国語においても社会においても考えられますので「将来起こりうる身近な事例」として子どもが知っておくことは大事です。逆に、切符を専用のハサミで切るという時代もあったこと、駅によってその切り口が違うこと等も知っておくと受験勉強や生活がちょっと楽しくなります。祖父母に切符のことを聞いてみると、「自動改札機がない時代は駅員さんが入場時に乗車する人の切符をすべて入場記録として特別なハサミで切れ込みを入れていたんだよ」のような会話になれば素晴らしいです。
実際のQRコードの実用化は、各地域の交通機関の方針やシステムに従って選択されるでしょう。
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