判じ絵とは何?どんな絵?

前回は昔の小説で「土蔵」って出てきたら苦も無く読み進められますか?という話題で井上靖の小説を紹介しました。今回は、判じ絵とは何か?と聞かれたらすぐに思い浮かべられると知識と教養が増すのではないかと思い、紹介します。江戸時代の庶民の生活や浮世絵と結びつけられると幸いです。

目次

判じ絵とは

江戸時代に庶民の間で流行った「なぞなぞ」が「判じ絵」。「判じる」とは「判断する」とか「推し量って考える」という意味です。絵を見て、それが何を意味するかのクイズですね。

題材は動物、食べ物、道具、地名など言葉遊びで、庶民に愛されたささやかな娯楽だったようです。

判じ絵の問われ方

絵が不完全なもの

絵の一部が消えている場合、その部分の音は省いて読みます。

絵が逆さになっているもの

逆さまに描かれている絵は、読みも逆さになります。

濁点「゛」がついているもの

絵に濁点「゛」がついている場合、その部分の音には濁点を付けて読みます。

そのほか、 決まった読み方がある絵、例えば井戸は「い」、野原は「の」、田んぼは「た」というように、当時の決まりごととして、「この絵が出てきたらコレ」と、決まった読み方をするルールがあります。また、動物が登場し、しゃれをきかせてどう読むかを推理するものもあります。(時には鳴き声が読み解く鍵になることもあります。)

判じ絵クイズ

AIで作成してみました。これは何を表すでしょう。

ヒント1 絵が不完全なものです

 → 真ん中がありません

ここで気が付けば素晴らしいです!

ヒント2 身近なものです 

→食事の中で使います

答えが近くなってきましたか?

ヒント3 花の名前をひらがなで3文字にしてみる

→ ヒント1の真ん中がないということは?

できましたかね?

ヒント4 答えはひらがな2文字です   

→ひんと3から「さ●ら」 

答え は「皿」です。

現代版の判じ絵本の紹介

Version 1.0.0

文藝春秋社 倉本 美津留 (著), 本 秀康 (イラスト)

判じ絵」とは、江戸時代に庶民の間で流行した「目で見るなぞなぞ」のこと。
ビートルズとダジャレを愛する、放送作家の倉本美津留(「ダウンタウンDX」「シャキーン!」「M-1グランプリ」などを担当。著書『ことば絵本 明日のカルタ』が8万部突破のベストセラーに)と、イラストレーターの本秀康(著書『レコスケくん』『ワイルドマウンテン』ほか)がタッグを組み、「判じ絵」の進化版を考案。

大人も子供も楽しめる、ラブとピースに溢れた遊べる絵本が誕生!
プレゼントにもぴったり!

〈茂木健一郎さんからの帯コメント〉
あなたの中の「平和な天才」が目覚める、脱力系の脳トレ。
この本を楽しめるあなたは、脳がイイ感じです!

Amazon HPより ピースフル

一人でも、複数でも楽しめる本です。

さらに、遊び方についても丁寧な説明があります。

〈この本の遊び方〉
絵に描かれているモノやコトの名称を、口に出してみよう。漢字の読み方を音読みにするとか、「2」を「ツー」と英語で発音するとか、いろいろ試しているうちに、なぞなぞの「答え」が浮かび上がってきます。
「答え」は全部「ポジティブなイイ言葉」。描かれた内容にも「答え」のヒントが隠されています。
ページをめくって答え合わせをして、添えられたグッとくる文章を味わおう。
最後まで読めば、「ピース」な気持ちで「フル」になります!

Amazon HPより ピースフル

この説明を事前に読んでおくと、より楽しめます。

①絵を見て、考える。

②次のページの答えと( )内の読み解き方で確認する。

③簡潔な解説を読む

思わず「なるほど!」、そうきたかと思います。

青幻舎 岩崎均史(著) ブックデザイン塚原敬史(ブックデザイン)

江戸の脳トレ! ?さあ、頭文字をヒントに江戸時代の頭脳と遊び心を想像力豊かに解いてみましょう!

江戸時代、大人から子どもまで広く庶民に流行した「絵で見るなぞなぞ」、判じ絵。
浮世絵師が趣向を凝らしたさまざまな図柄の組み合わせから生まれた珍問・難問を、いろは順に分類して紹介します。

Amazon 本の紹介より

興味が湧けば、次の一冊としてこちらもお勧め。社会か美術で浮世絵の学習をする前後ににいくつか付箋をつけてクイズとして子どもに出してあげるのがお勧めです。にわとりやどじょうを実物を意外にもみたことがなければ好奇心が出てくるかもしれません。

中学受験において

ちょっとした息抜きと語彙を増やす練習にお勧めです。また、社会の歴史や美術において江戸時代の庶民の生活や浮世絵と結びつけられる手助けになれば幸いです。

前回の記事はコチラ↓

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