ラジオでふと話題に上がったので、すぐに買った絵本です。1984年の刊行本ですが、2024年3月に復刊。夜明け前から朝市のために魚を獲りに行ったり、雪に埋もれた畑に行ったりする地元のおばあちゃん達の会話には、臨場感が沸き上がり引き込まれます。
朝市は、海でとれたもの、畑でとれたものを持ちよる商いの場。そこには潮のかおりと土のにおいがたちこめていて、人びとにとって楽しいおしゃべりと社交の場でもあります。石川県「輪島朝市」の活気ある風景を描いた、1980年刊行の本作品。令和6年能登半島地震で大きな被害を受けた被災地の、一日も早い復興への願いを込めて復刊します。本作品の利益は、能登半島地震災害義援金として、日本赤十字社に寄付いたします。
福音館書店 出典紹介より
先述したように、読了すると、輪島朝市の朝市通りに立っているかのような感覚が湧きます。そこでは、日々の喧騒や慌ただしさを忘れ、静かでささやかな幸せが味わえます。人々の笑顔や心温まる言葉が、心に残る思い出として刻まれるでしょう。スマートフォン等ない時代ですので、ちょっと昔をイメージして読むことがポイントです。
1.スマートフォンなどがないちょっと昔の話
もし、これからこの絵本を読む際に、スマートフォンなどがない時代を想像するためのアドバイスとして、以下の点を考慮してみてください。他の絵本や小説や物語でも応用が利きます。
挿絵で情景の描写を重視する
文章の中に登場する場面やキャラクターの外見、街並みなどを鮮明に想像しましょう。例えば、朝市通りに立つおばさんたちの笑顔や、素朴な食材が並ぶ様子などを絵でイメージします。時代背景を念頭に置きながら、人々ががどのように暮らし、働いているのかを考えることも重要です。
テクノロジーのない時代の生活を考える
スマートフォンやインターネットがない時代の暮らしを想像してみてください。代わりに、人々がどのようにコミュニケーションを取り、暮らしを豊かにしていたかを考えると良いでしょう。例えば、おばあさんたちとの楽しい会話や、地元の人々が手作りの品々を交換する様子を描写します。また、交通手段や日常生活の中で使われていた道具や器具にも着目しましょう。
モノの価値観を見直す
スマートフォンなどのテクノロジーがない時代には、人々が大切にするものや価値観が異なるかもしれません。例えば、旅行は観光名所を巡り、お土産を求めるのではなく、現地の人との交流や地元の文化に触れることが旅の醍醐味だったりします。そのような文化や価値観が、作品の背景となり、私たち読者の想像力が刺激されます。
2.震災後の復興祈念
しかし、2024年1月、地震や大火によって輪島の朝市は失われてしまいました。能登の方々が今どんな思いでいるのか、改めて考えさせられます。この度の災害で大変なご苦労をされたことを心よりお見舞い申し上げます。また、皆様の安全と早い復旧を心からお祈りいたします。
3月末日だったと思いますが、家族で買い物の途中、ラジオを聞いていると、あさいちの紹介があり、すぐ購入しようということになり、Amazonにて検索するも売り切れ中。すかさず、楽天ブックで4月以降出荷とあり、即ポチっとしました。(数日後に届いたので反響は大きかったのだと思います。)自分にはニュースを見るだけで何もすることはできませんが、本の購入でその利益が少しでも何らかの役にたてればなと思いました。
3.入試問題では主題がポイント
【問題】輪島の「あさいち」の話はどんな特徴がありますか?
「~について」で終わるように15字以内で簡単に説明してください。(制限時間は2分)
決まった答えはありませんが、「あさいち」は地元の人々の日常であること、そこにいる人々の交流が温かいものであることが書かれていることを説明することがポイントです。
【解答例】 素朴な日常と親切な地元の人々 について書かれている。
他に、時事問題として場所や産業、文化についての知識が問われたり、文作では復興についての意見作文などが考えられます。
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