暗記の方法について

我が子は暗記が苦手、10個覚えて確認したら定着率が悪い。そもそも暗記をしたがらない。のようなご相談をいままでたくさん受けてきました。暗記は、さまざまな情報を記憶するための重要なスキルです。以下に、暗記の効果的な方法を5つ紹介します。

目次

1. 分割法を利用する

分割法は、大量の情報を小さな塊に分割して覚える方法です。この手法では、情報を小さなセクションに分け、それぞれを独立して覚えることで、情報の処理が容易になります。

具体的な例を見てみましょう。日本の歴史を学ぶ場合、時代ごとに情報を分割します。明治時代には明治維新や西郷隆盛の活躍、大正時代には大正デモクラシーの展開など、それぞれの時代ごとに重要な出来事や人物を学びます。このように、歴史を時代ごとに分割することで、大きな情報量を小さな塊に分けて処理しやすくなります。

分割法を利用する際には、情報を分ける際の基準や方法を考えることが重要です。情報を分割する際には、一貫性のあるテーマや類似点に基づいて情報をグループ化し、それぞれのグループごとに関連する情報をまとめます。また、分割した情報同士のつながりや関係性を意識することで、情報の全体像を把握しやすくなります。

分割法を利用することで、情報の処理が容易になるだけでなく、情報の整理や理解度の向上にも繋がります。大きな情報量を小さな塊に分けて学習することで、効率的に知識を習得し、理解を深めることができます。

2.キーワードやイメージを活用する

キーワードやイメージを活用する方法は、覚える情報に関連するキーワードやイメージを使って、記憶を補助する方法です。この手法では、情報を視覚的にイメージすることで、記憶が強化されます。

例えば、化学の元素記号を覚える際には、小学生が身近な物や状況を使って関連付けることが有効です。水素を「水」と関連付け、酸素を「酸素マスク」と関連付けることで、覚えやすくなります。水素は水を構成する要素であるため、「水」というキーワードを使うことで、水素の元素記号である「H」を覚えることができます。また、酸素を「酸素マスク」と関連付けることで、酸素が人々の呼吸を助ける役割をイメージしやすくなり、「O」を覚えることができます。中学受験では「じゃがいも」と「さつまいも」の違いは社会では北海道と鹿児島、理科では茎か根で判断できる状態で学習を進めるのが望ましいです。見た目と味と形が違う判断レベルでは残念ながら合格を勝ち取ることは難しいでしょう。

このように、キーワードやイメージを使って情報を覚えることで、抽象的な概念や記号も具体的なイメージとして捉えることができます。特に小学生にとっては、身近な物や状況を使って情報を関連付けることで、興味を持ちやすく、覚えやすくなります。

キーワードやイメージを活用する方法は、記憶の強化だけでなく、創造性や想像力も養うことができます。覚える情報に関連するキーワードやイメージを使って、楽しく効果的に学習することができます。

3. 反復学習を行う

反復学習は、暗記する情報を繰り返し学習することで、記憶の定着を図る方法です。この手法は、情報を一度学んだだけではなく、定期的に復習することで、長期的な記憶を確保するために効果的です。

具体例を見てみましょう。例えば、新しい単語を学習した場合、最初にその単語を覚えた後、毎日数分間、前回学習した単語を復習します。この短い復習セッションは、単語の記憶を定着させるのに役立ちます。また、週末などの定期的なタイミングで、過去に学習したすべての単語を復習します。このような定期的な復習は、忘れるリスクを軽減し、記憶の定着を図るために重要です。

反復学習を行う際には、情報を単に読み返すだけでなく、覚えた情報を使って問題を解いたり、誰かに教えたりすることも有効です。これにより、暗記した情報の応用能力や理解度が向上し、単なる暗記以上の効果を得ることができます。また、反復学習の際には、情報を単に丸暗記するのではなく、情報の背後にある理由や関連性を理解することも重要です。これにより、暗記した情報が単なる記憶の羅列ではなく、より意味のある知識として脳に定着します。

4.意味の理解を促進する

意味の理解を促進する方法は、暗記する情報の背景や意味を理解することで、記憶をより効果的に定着させる手法です。この手法では、情報を単に覚えるだけでなく、その情報がなぜ重要なのか、どのような背景や関連性があるのかを理解することで、情報の処理が促進されます。例えば、歴史の出来事を覚える際には、その出来事がどのような背景や影響を持つのかを理解します。

たとえば、第二次世界大戦の勃発について学ぶ場合、その政治的・経済的な背景や戦争の影響を理解することが重要です。なぜこの戦争が勃発したのか、どのような国際情勢がその影響を与えたのかを理解することで、単なる日付や出来事の羅列ではなく、歴史の流れやその影響を理解した知識として定着させることができます。

意味の理解を促進する方法は、単なる暗記だけでなく、情報の背景や意味を理解することで、より深い学習を可能にします。この方法を用いることで、情報を単に受け入れるのではなく、自ら考え、情報を処理する能力が向上します。また、情報が理解されることで、より長期的な記憶の定着が促進され、知識が有意義なものとなります。

5. アクティブな学習を行う 

アクティブな学習は、暗記する情報を受動的に覚えるのではなく、自ら積極的に関与して学習する方法です。この手法では、情報を受け入れるだけでなく、情報を処理し、活用することで、より深い理解と記憶の定着を促します。

例えば、単語を覚える場合、単にその単語を見て覚えるのではなく、アクティブな学習手法を使います。具体的な例を挙げると、単語を紙に書き写すだけでなく、それぞれの単語に関連する文章を作成することが挙げられます。この方法では、単語の意味や使い方を考え、文章を作ることで、単語をより深く理解し、覚えることができます。

さらに、他の人に教えることもアクティブな学習の方法の一つです。他の人に教えることで、自分の理解を整理し、復習することができます。また、他者とのコミュニケーションを通じて、新たな視点や理解を得ることも可能です。

アクティブな学習を行うことで、単なる情報の受け入れではなく、情報を処理し、応用する能力が向上します。このような能力は、暗記だけでなく、問題解決や創造性などの高次の認知能力の発達にも繋がります。アクティブな学習を通じて、自ら考え、行動することで、より効果的な学習が可能となります。

・暗記の道具は体の一部

・自分に合ったツールを利用

・教科ごとに分けてもよい

・準備に時間はかけないで使うことが第一

暗記は、学習の基本的なスキルであり、さまざまな場面で役立ちます。本記事では、分割法、キーワードやイメージの活用、反復学習、意味の理解、アクティブな学習といった、効果的な暗記方法を紹介しました。これらの方法を組み合わせて、自分に合った学習スタイルを見つけ、効率的に暗記を行いましょう。繰り返しますが、暗記はただ情報を覚えるだけでなく、情報の理解や応用力を高めることにも繋がります。意味を理解し、関連付けることで、暗記した情報を長期的に記憶に留めることができます。また、アクティブな学習を通じて、自分の理解を深めることができます。暗記は継続的な努力と粘り強さが必要ですが、その成果は大きく、学習の基盤となる重要なスキルです。ぜひ本記事で紹介した方法を活用し、効果的な暗記を実践してください。成功への第一歩は、効率的な学習方法を身につけることです。

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この記事を書いた人

中学受験国語の1:1オンライン指導、ブログを運営しています。

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