国語のテストでは、文章を読み解いたり、自分の考えを文章で表現したり、文法や漢字の読み書き等の能力が求められます。努力しても、なかなか成績があがりにくい教科でもあります。しかし、適切な準備と戦略を身につけることで、高得点を目指すことが可能です。成功するためのコツを紹介します。
1.文章を理解する力を鍛える
国語のテストでは、「与えられた文章を理解し、要約する能力」が求められます。記号や書き抜き、記述などで問われるのは多くの方が何百回・何千回と経験しています。この対策は日常生活で新聞や本を読む習慣をつけることで、文章理解力を向上させることができます。体力をつけるのと同じ感覚で身につけていくものです。
2.語彙力(ごいりょく)の向上
豊富な語彙力は国語試験での成功に不可欠です。日本語の新しい言葉や表現を学ぶために、辞書や単語帳などを活用しましょう。また、読書やリスニングを通じて、自然な流れで語彙を増やすことも重要です。低学年のうちに暗唱をすることがよく行われていますが、これも効果的です。語彙力はあとからついてくると信じて、可能な限り学校の教科書は暗唱や音読ができる状態をつくりましょう。
3.文章の構造を理解する
文章の構造を理解することで、要約や推論などの問題に対処できます。主題文や要約文、論理的な流れを把握するために、文章の構造を分析する練習をしましょう。また、段落のまとまりや文と文の関係性を理解することも重要です。文章は大きく分けると説明的文章(説明文・論論説文)文学的文章(物語・小説・詩歌・詩・短歌・俳句)に分かれますが、共通して言えることは、中学受験の場合は、まずは文節単位で読むことをお勧めします。特にわからない言葉がでてきたら、文節で判断し、前後のつながりをおさえてどんな意味なのかをある程度目安をつけて読み進めることが大切です。
4.文作力の向上
- 文作は文を作ること。
- 作文は文を作ること。
文作力を向上させるためには、日常的に文章を書く練習が必要です。テーマやアイデアを整理し、論理的な構成で文章をまとめる能力を養うことが大切です。また、正しい文法や表現を使うことも忘れずに、自分の意見や考えを明確に伝えることがポイントです。日記を書くことがよいといわれている理由は、自分の心の整理を書き留めておくことが大きいです。3行日記、とりあず思ったことを書きまくる等、方法は様々ですが、一定期間続けると筆圧が安定し、書く作業時間も短くなります。
5.漢字の読み書きを強化する
国語の試験では漢字の読み書き能力も問われます。日常生活で漢字を積極的に使い、漢字の書き取りや読み方を定期的に復習することで、正しく漢字を用いて表現できるようになります。また、漢字検定などの試験対策も効果的です。特に、対義語があればセットで覚えることをお勧めします。たとえば、「消費」の対義語は「生産」と覚えることができれば、「消費」の漢字が思い浮かばなくとも、「生産」の漢字を思い出し、対義語の「消費」にたどり着く場合があります。
漢字のやり直しはどうするべき?よく聞かれる質問です。10以上回書くのはNGです。たとえ、その場で強制的に覚えても「10回書かされた」というインパクトが記憶に残ります。まず大切なのは、1回で書けた漢字は二度と練習しない。そして、一部でも間違えた感じは、間違えたとわかったその場で3回書く「くせ」をつけるといいです。その際に、認知方法が個々に異なるので同時にもう一つ付け加える作業があるといいことがあります。
6.継続的な学習と対策
国語のテストで高得点を取るためには、継続的な学習と対策が必要です。定期的な復習や模擬試験の受験を通じて、自分の弱点や改善点を把握し、効果的な対策を立てることが重要です。また、自分のペースで学習するために、計画を立てて実行することも大切です。ただし、計画が立てられない場合は、すぐ直して終わりにすることをお勧めします。他にやらなければならないこともあるでしょうし、読解スピードと語彙力は日々、継続していけば必ず向上していきます。「うちの子は国語ができないので理系」「算数ができないので文系」という考え方は捨てましょう。昭和の時代で終わっています。我が子が自分で考え、それを文章なり、言葉にして、相手に80%程度は伝えられるような感覚で継続的に練習や直しの促しをしましょう。
前回の「国語が将来役立つ理由は何ですか?」は→コチラ
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