戦争の言葉で語彙力を飛躍的に向上させる方法

戦争の言葉で語彙力を飛躍的に向上させる方法

文明の利器と進化の過程を振り返ると、火の利用が火薬や燃料、そしてダイナマイトへと進化し、武器としての日常生活への影響が見えてきます。また、馬から車、飛行機、宇宙船への進化や、石碑からSNSへの通信手段の発展、食料から電子マネーへの経済システムの進化など、これらの進化は私たちの生活や社会を大きく変えてきました。たとえば、戦争という言葉で子どもの語彙力を増やす場合、のアプローチ例を紹介します。
How to make a leap in your vocabulary in the language of war.

目次

①戦争の反対語は平和

戦争の反対語である平和は、対立や暴力が存在せず、人々が共存し調和する状態を指します。平和は、社会の安定と安全を象徴し、人々の心の平穏と幸福が保たれる理想的な状況です。また、平和は持続的な発展や繁栄の基盤となるもので、国際関係においても重要な価値とされています。戦争が破壊と混乱をもたらすのに対し、平和は創造と成長を促進します。

「白いハト」が平和の象徴なのはなぜ?ハトが加えているものは何?

「白いハト」が平和の象徴となった背景には、いくつかの歴史的・文化的な要因があります。まず、ハトは古代から宗教や神話において神聖な鳥として扱われており、特にキリスト教ではノアの方舟のエピソードにおいて平和の象徴として描かれました。ハトがオリーブの枝をくわえて戻ってきました。これによりノアは水が引き始め、神の罰である洪水が終わったことを知るというのが由来といわれています。また、20世紀初頭にかけての戦争と平和運動の中で、ピカソが描いた「平和のハト」が大きな影響を与えました。このような歴史的背景から、日本を含む多くの国で「白いハト」が平和の象徴として広く認識されています。

ちょっと掘り下げると、「ハトが平和の象徴」として広まったのは、1949年の「第一回平和擁護世界大会」のポスターにピカソのハトの絵が使われたことがきっかけです。その後、ピカソはワルシャワで行われた大会でもハトをモチーフにしたポスターを制作しました。幼少期からハトに愛着を持っていたピカソは、アトリエでハトを飼い、娘にも「パロマ(鳩)」と名付けるほどでした。ハトは彼にとって身近で、政治的メッセージの象徴でもありました。

戦争と平和という対義語から、旧約聖書、ノアの箱舟、ハト、オリーブの枝、ピカソ、核兵器廃止運動に結びつけられるといいですね。

②勝者と敗者で戦争当時の対立や見解はちがう

たとえば、第二次世界大戦のアメリカの立場と日本の立場

第二次世界大戦におけるアメリカ(連合国)と日本の立場は、戦争の勝者と敗者として対照的です。アメリカは戦争を正義と見なし、自由と民主主義の拡大を掲げました。一方、日本は戦争を生存と帝国拡大のための戦略と見なしていました。戦後、アメリカは戦争の正当性を強調し、日本の軍国主義を非難しましたが、日本は原爆投下や戦後の占領政策を批判し、被害者としての立場を強調しました。このように、双方の見解は大きく異なります。

私は子どもには、こんな感じで説明します。

アメリカは第二次世界大戦で、自由や正義を守るために戦ったと考えています。一方、日本は、生き残るためと国を強くするために戦ったと感じています。戦争が終わった後も、アメリカは戦争を正しいことだと思い、日本の軍国主義を批判し、日本の国の立て直しをしました。しかし、高度経済成長を経ながらも、日本は原爆投下や占領政策を問題視し、被害者であることと戦争反対であることを主張しています。どの国においても勝者と敗者の立場で考え方が異なることは知っておくべきでです。

入試問題で、当時の双方の主張をまとめると

【並立】アメリカは正義と自由、日本は生存と帝国拡大を掲げて双方が戦ったということ。

【対比】アメリカは正義と自由を掲げて戦ったことに対し、日本は生存と帝国拡大を目指して戦ったこと。

まとめ方は字数制限や、設問者の意図にそって時間内に書き上げることが重要です。

③文明の利器から進化の過程を考える

文明の利器は、私たちの生活を劇的に変えてきました。その進化の過程を見ると、以下の手順が当てはまります。

火の利用: 火を使うことで燃料が発展し、火薬やダイナマイトが生まれ、ノーベル賞の設立につながりました。

移動手段: 牛馬から始まり、自転車、オートバイ、車、飛行機、ヘリコプター、宇宙船、ドローンへと進化しました。

コミュニケーション: 石碑から木簡、紙、電報、電話、電子メール、そしてSNSへと発展しました。

経済手段: 食料から貨幣、紙幣、証券、保険、電子貨幣へと変遷してきました。

これらにより、日常生活は驚くほどの速度で進化し、便利で豊かなものになりました。この進化の過程を理解することで、未来の技術の発展にも期待が高まります。また、懸念点や安全性も隣り合わせであることを忘れてはなりません。

受験勉強において、上記の流れはざっくりではありますがす、文明という視点で、物語や小説、随筆などがどの背景で書かれているのかをおさえておきたいことですね。

文明と文化の違いを理解する

文明と文化は、私たちの生活に深く関わる重要な概念です。文明は、技術や社会の発展による物質的進歩を指し、インフラや交通システムなど具体的な成果が特徴です。一方、文化は、価値観、習慣、芸術など精神的・象徴的な側面を含み、地域や時代ごとに独自の発展を遂げます。文明が社会の基盤を築き上げる一方で、文化はその上で花開き、人々のアイデンティティや生活様式を形成します。この違いを理解することは、現代社会をより深く知る手がかりとなります。表にまとめてみましたので、参考になれば幸いです。

【問題】第二次世界大戦の空中戦で戦闘機どうしで打ち合いをしました

帰還した戦闘機は機関銃でかなり被弾していました。
開発者は戦闘機のどこを重点的に特に調べたでしょうか?​

(1)戦闘機が被弾した場所​
(2)戦闘機が被弾しなかった場所

どっちもみたことは確かですが、どこに開発者は着目したのでしょう。

ヒントは「平和」です。

飛行機に乗る戦闘員が無事に帰ってくることを考えていると想定しましょう。

【答え】(2)

【解説】飛行機が被弾しても帰還できたということは、被弾したところは危険を回避できたわけです。​​墜落したであろう飛行機は被弾されなかった場所を攻撃され、墜落したと考えられます。​​

ものの見方の切り口、考え方によって進化していくと感じます。

切り口について、何かコミュニケーションが取れる機会があれば、子どもにクイズをだしてみてはどうでしょうか。

ちょっとでも保護者の心が軽くなれば幸いです。

オススメ本、学習関連グッズは#楽天ROOMに載せてますをよろしければご覧ください。 

にほんブログ村 受験ブログへ
戦争の言葉で語彙力を飛躍的に向上させる方法

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

中学受験国語の1:1オンライン指導、ブログを運営しています。
受験生の指導、受験相談、指導者向けコーチング指導等が強みです。
「オンライン授業」の詳細はサイトからお問い合わせください。
受験に役立つ本やグッズは楽天ROOM「IN国語教育研究室」で紹介しています。

コメント

コメントする

目次